【映画】2011年「探偵はBARにいる」
振り返り映画レビューです。2011年に劇場で観た「探偵はBARにいる」を振り返ります☆辛口かも。
2022年の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」でますます注目されている大泉洋さんが2011年に主演された作品「探偵はBARにいる」。その後続編も制作されました。
物語は
札幌、ススキノにて探偵(大泉洋さん)がいつものように行きつけのBARで相棒兼運転手の高田(松田龍平さん)と酒を飲んでいると「コンドウキョウコ」と名乗る女から電話があり探偵は簡単な依頼だと思い引き受けたが、その直後に拉致され、雪に埋められてしまう。そこに再び「コンドウキョウコ」から電話があり、その依頼を渋々こなし自力での報復に動き出した探偵と高田だったが次第に事態の核心に触れていく。その過程で沙織(小雪さん)という謎の女性と大物実業家・霧島(西田敏行さん)の存在が浮かび上がりやがて探偵は4つの殺人事件にぶつかる…
というものでした。
原作は東直己さん。監督は橋本一さん、脚本に古沢良太、須藤泰司さん。
キャストは大泉洋さん、松田龍平さん、小雪さん、西田敏行さん、田口トモロヲさん、波岡一喜さん、他。
この作品は昭和な雰囲気もいい感じで、洋さんの探偵もはまり役でした。松田龍平さんの演技は一貫してブレないですね~。けれど作品ごとにキャラが完成されていてこの作品でも素晴らしかったです。
物語の柱はやはり
・不器用ながらも依頼人を守ろうとする探偵
・尋常じゃない依頼と闇の社会
・アクションシーン
でしょうか。特に銃を使うシーンはR-12指定も納得の想像以上のものでした。
ほぼ満員の劇場で、物語の展開に涙ぐんでいるお客様も見られましたが映画を見終わって私の中に残ったのはストーリーよりもキャストよりも『銃のシーン』でした。
良いか悪いかではなく、とにかくリアル。
・女性が細い腕で力の象徴である銃を使う
・真っ白な雪や衣装に飛び散る赤い血
・咲き誇る生花の前で銃に奪われてゆく命
などが映し出されました。他にもたくさんあるのですが上記にあげたいずれのもシーンも心理的なギャップがありより印象深くなりました。
私の脳裏に最も残ったのはある夫婦が部屋の中で脅されながら撃たれたシーンです。
ビビリました笑。血の匂いがしてきそうで…。
でも「探偵」のストーリーにはどれも必要なシーンなのでしょう。高度な撮影技術も見られました(2022年の今はさらに撮影技術は進化していますね)。
けれど撮影技術の他に何を伝えたかったのか。
命の尊さか、闇社会の残酷さか。ハードボイルドか。
出演者の皆さんの御芝居はとても良かったのですが、結局私はこの作品の核心的メッセージを見つけることができませんでした(すみません)。
以前「男は(女も?)いくつになってもチャンバラとドンパチが好きなんだよ」と男友達が言っていました。
近年、映画はCG技術も進み、多くのシーンによりリアルさが追求され、再現されてきています。もちろんそれは「見る側」がそれを求めている、ということでもありますよね。
でも私としてはエンターテイメントに重さを置くならどこかに「センスある嘘っぽさ」も観たいです笑。
映画はこれからさらに何を求められるのか。そして何を見せてくれるのか。
楽しみにしています。
歳を重ねて渋くなった?探偵も観たいですね。
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