家って…

テレワークがなどという語句が生誕する以前から、わたしのような極小個人事業主は仕事をするために家に居て、そこから電話もするしFAXも送るし帳簿も付けるし顧客とも会う、何でもそこでしていた。今後は個人的にはますますその比率が高まるだろうし、世間的にも、今まで毎日会社という建物へ向かって出かけていた人が家に居るようになり、仕事スペースの為に部屋を仕切ったりテントを張ってみたりという現象も起き、ワークスペース用のレンタルルームはそれなりに繁盛もしているのだろう。

サラリーマンは家を出てどこかへ向かうという行為が仕事モードへのスイッチとなるかもしれないが、個人で商売をしていると、むしろ、帰る場所が欲しくならないだろうか。職種にもよるのだが、自分の商売は住まいと兼用にしているこの場所で成り立ってしまっているので、こちらの場所を変更するのはなかなかに難儀である。が、今からでも、自分の趣味や自身に戻る為の家を用意するのは不可能ではないなと、ふと思った。家と呼んでいるが別に、いわゆる家の形状をしていなくても良いのである。今なら、これぞ破格と言える宿泊プランのあるレンタルルームなどがわりと沢山ある事を知った。それで良い。

仕事を終えた休みの前夜、電車に乗って「家」に帰る。それは、なんという幸せだろう。早々に自分だけの「家」を用意しようと思う。



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