見出し画像

【知らない自宅】

自分の部屋は、何処にあるんだ?

何処から入れば良いのか?

確か2階だよな?エレベーターは何処にあるんだ?

全く分からない。

妹が「お兄ちゃん、こっち」と手招きをした。

ここの部屋番号も4がついた。

このところ4に好かれてるようだ。

室内は、ヘルパーのイケメン君に撮影してもらった動画を見ていたので驚きはなかった。

救いは居室がリフォーム後だったので綺麗だったことだ。

室内に引っ越し用の段ボールが無造作に置かれていた。

これから住めるようにしなければならないと思った。

病院を退院してから便もおしっこもしてない。

なんかトイレに行きたい気持ちになってきた。

まだ、おむつのままだ。

おむつに出すこともできるがトイレに行こうと思った。

イケメン君に正面から担いで貰い、ヌケ作にズボンとおむつを脱がしてもらう。

そして、便座へ。

159日ぶりの便座だった。

そして、自分の股間を見るのも触るのも159日ぶり。

また(股)、触れたことが嬉しかった。

そして、便も出せた。

なんか・・・感無量だった。

懸念材料が消えた瞬間だった。

おむつ生活よ、さらば!

それから、コンビニの冷凍とんこつラーメンをイケメン君に買ってきてもらい、みんなで一緒に食べた。

マジで美味かった。

それから、荷物整理。

また自宅に引っ越すのを考えて、衣類は必要最低限しか出さない事になった。

残るは風呂場に入れるか?だった。

やたらと洗い場が狭い。

やってみないと分からない。

信頼するイケメン君が入れてくれるから安心だった。

リフトが付いていないのでシャワー浴。

入れないよりはマシだが、2月のシャワー浴は寒いと感じた。

湯船に浸かる・・・

今まで幸せだったんだなと感じた。

日々、感謝を忘れずにしなくてはと思った。

つづく

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?