4月1日

  国民健康保険と国民年金の手続きに行ってきた。
 4月初日だからまだ早いかと思っていたら、窓口は満席だった。
 まず年金。親切な男性職員は、不器用で話が行きつ戻りつするものの、とても丁寧で有難かった。無職になるので、説明を聞いたうえで、納付の免除審査も受けることにした。全額免除は難しいだろうが、少しでも支払額が減ると助かる。納付猶予は、猶予とは名ばかりで、年金額自体が減るので、今回は選択しないことにした。年金なんて何歳まで生きて、どのくらいもらえるのかなんて判断できないため、保険みたいなものでしかないのかも知れないが、年金額が少なくて生活が苦しい人が周囲には沢山いる。少しでも安心はあった方が良い。
 次に国保。何と、退職日以降の支払いまでしなければいけないことが判明し、愕然とした。何で?としか言えない。退職関係の書類が、待てど暮らせど来ないうえ、催促しても無視され続けた結果、再診は延期してもらい、犬の散歩以外殆ど外には出なかった。お陰で、このコロナ禍のご時世にあって病院に行かなくてはならない事態は回避したが、支払わなければならないのであれば、予約していた日に再診できたのではないのか。次に行く時は、予約は選択できず、診療時間内に順番を待たなくてはいけない。我慢…何のためにしたんだ、私は。
 保険証がない状態で診察を受け、十割負担で診察代を支払った後、保険証を手にしたのちに保険料差し引きの七割が返金されるシステムなのだという。そんなん知らんし、なんちゅうめんどくさいシステムやねん!とイライラした。
「すみません」と繰り返す窓口の若い女性職員を、責めても何もならないことだ。初めから問い合わせなかった私が悪いのか、関係書類の手続きを怠った元職場の事務が悪いのか、私は事務のせいにしたくて仕方がないものの、今更誰を責めても何にもならない。
 支払わなければならないものの納付書を、ずっと手元に置いて行くのは気持ちが悪いので、口座を底ざらえして早々と片付けてしまおうかとも思ったが、何だか腹が立つので銀行に行くのはやめた。払うにしても、期限ぎりぎりでもう良いや…と思っている。
 新年度初日にふさわしいような良い天気だった。
 折角外に出たので、近くのショッピングモールをうろつく。朝起きた時は4月になったのに行き場がない自分の将来を悲観して、酷い気分だったが、がらがらの平日に何の拘束もなくぶらぶらしている自分が、今日は何故か後ろめたくなかった。完全に、怠け者になりつつある気がしている。後ろめたくなかったのは、今日しなければならないと思っていたことを、一通りクリアしたからだろう。今日はもう、これでいい。じたばたしたって何の得にもならないのだから…。

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