2年生が熱い! ②
また別の日、別のクラス。図書係の女子二人が良いコンビ。
片や生真面目なクールビューティー。あまり感情表現しないので、大人しいのかと思っていたが、見た目とは裏腹にちょっと抜けている。誤字脱字も多い。しかし今年図書係になって、眠っていた才能を発揮しだした。言うことがいちいち凄い。前に立って、他の児童の良くないところを容赦なく正す。しかも、誰かの受け売りではなく、自分の言葉で。ピシャリと音がするように潔い。手厳しいがよく見ているのが解る。それに言葉選びが絶妙。思わず背筋が伸びる。
一方、相方は天然ボケ。雲の上を漂うようにほわほわしている。男性受けの良さそうな可愛いタイプ。借りた本を失くしたかもしれないと心配になったので、「見つかりますように…」と神様にお願いしたら見つかったらしい。神様に「ありがとうございました」とお礼を言っていたらママに笑われた…という話を、打算なく可愛く話す。オモロ可愛い。
漫才のボケとツッコミのようなコンビ。タッグを組めば最強。どちらも熱意があり、図書係の仕事を天職のようにやってのける。今まで色んな図書係にお手伝いをお願いしたが、この2年生コンビは歴史に残る。
またまた別の日、別のクラス。この先生のクラスは個性的だ。唯一の持ち上がり担任だが、クラス替えでメンバーは大きく変わっているのに、今年もまた超個性的。
今年のクラスにはデキる男子勢が揃っている。三、四人が前を走っている感じ。
道徳の本でイベントをした際、脳をフル回転して質問に対する自分なりの意見をズバズバ言うのに、司書は尽く翻す発言をする。最後に彼らは絶叫した。
「この本ウザイ!」
多くの児童は、自分の考えを覆されると受け入れる。
「あぁ、そうか。なるほど…」ってな具合に。
あぁ言えばこぅ言う司書にではなく、答えの出ない本に対し、イラっとした彼らには、常に疑問を感じ、疑問に立ち向かう勇気がある。そのせいか否かは謎だが、彼らの中で最近ブームを巻き起こしているのは、謎解きの本。高学年向けに購入し、読む子は読むが流行するほどではなかったシリーズ本に、今年、2年生男子限定で予約が殺到している。
またまたまた別の日。読み聞かせゾーンに座っていた女子が…。
「見て見て見て、○○先生の真似」と、半眼でカクンと首を傾けた。舟を漕いでいる。
突如、寝落ちする担任の物真似を始めたのだ。
当の担任はその場にいなかったが、担任以外の先生はどっさりいた。何をやっているのか気付いたのか否か、皆、目が点。
司書は何をやっているのか気付いたので、汗が噴き出した。寝落ちしてますよね…それ。
クラスでの読み聞かせ、どうやら誘発してしまっているのか、児童に紛れて読み聞かせゾーンにいる先生が、カクンとなっている姿を何度も見た。一番後ろに座っているので、前にいる子どもたちが気付いているかどうかは怪しいが、その物真似は一体いつの出来事?
先生、随分お疲れのご様子。他の先生方の手前、フォローするのに冷や汗をかいた。
4時間目の授業後、児童がいつまでも帰らずにいると、司書は食事を摂る時間が削られていく。チャイムと同時に昼休み開館できず、図書委員も来ていないとなると、2年生の女子たちが司書を、職員室まで迎えに来る。
早食い出来なくてごめんなさい。
でも司書は、そんな熱いアナタたちが大好きです。
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