ウソにおぼれた僕が ウソを身に着けた話
僕が学校に行けなくなったのは以前にも書いたかもしれないけれど、
小学校のいじめが原因だったけれども、その頃僕がついていたウソにもその一因はあったと思う。
あの頃の僕は担任の発端とするいじめが原因でクラスには身の置き所がなくなり学校に行っても友達と遊ぶでもなく、授業にもついていけない、宿題もやってこない。そんな僕は劣等生以外何者でもなく、もはや学校に行く意味を持ってはいなかった。
そんな僕が、当時とっていた防衛策は見栄っ張りなウソをつくことだった。
学校ではぜんぜんできない僕も、家ではちゃんとやっているふうを装うために、下校するときに周りに聞こえるようにぶつぶつと、その日の帰ってからの予定を口にするようになった。今思えばただのヤバイ奴だ。案の定それまで味方だったはずのクラスの子たちからも奇異な目で見られるようになって、なおのこと自分の首を絞める結果となった。
ある日のクラス会。僕のそんなおかしな習慣は議題にあげられて、晒し者にされてしまった。あの時の僕は、ただただ、助けを求めていただけなんだ。。。
それから、僕はウソをつかれることに過敏になった。ウソは自分の首を絞めるから。
その後、高校に入りどうゆうわけか僕は演劇を始めた、演劇、、、芝居というのはある意味で舞台の上で盛大に嘘をつく。無いものをあると言い、ありえない人間に成りすます。
当時の僕にはそれが心地よかった。価値のない自分に自分ではない人間の人生をもらって、成りすまし、それでいてそのこと自体に価値を与えてくれる。そんなに都合のいい話が舞台の上には存在していた。僕はウソをつくことに居場所を見つけていた。
自分の首を絞めたウソを、よりきれいに成り立つように舞台の上に組み立てている、それが誰かの背中を押すと信じて。
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