いくらが教えてくれたのは、祖母のさいごの時だった
「○○のおばあちゃんって北条政子っぽいよね」
私がまだ小学生であった頃。社会科で鎌倉時代について勉強している時に、不意に友人にこんな事を言われた。
皆心を一にして奉るべし。これ最期の詞なり。
ということばで始まるこの口上は、鎌倉の武家政権と京都の公家政権が争いとなった承久の乱において行った北条政子の演説の始まりにあたり、歴史の教科書でも取り上げられていたと記憶している。
私は友人のことばを聞いて、教科書に載っていた北条政子の絵を眺めながら「なるほど、言いたいことはわかる