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何度でも読み返したいnote5

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何度でも読み返したいnoteの備忘録です。更新は終了しました(2024.6.10)。
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#夫婦

もう味がないガムを噛み続けるみたいに

2023年12月、今年もあと1週間ちょっとの水曜日。 仕事帰り夫にLINEをした。途中駅にいた夫から「おんなじ電車になりそう」とLINEが返ってきて、少し嬉しい。 同じ電車になったって駅からのほんの10分弱の帰り道が一緒になるだけだ。だけなのに一緒はうれしい。 毎回毎回、なぜだか突然の一緒はワクワクするのだ。 唐突に一緒の帰り道、いつもの倍は饒舌になる私は、たぶん後ろから見たらはずんでいるだろう。相手はただ、夫なのに。 夫が乗り込む駅で本当に同じだと確認しあった、電車

選ぶ、選ぶ、そして選ぶ。

「なぜ結婚したんですか?」 結婚4・5年目までよく聞かれた質問。   わたしは10年前に結婚をした。  男性と肩を並べるタイプの仕事をバリバリとしていたので、結婚をすると言った時に社内でもひどく驚かれた。  他部署の男性に伝えた時には、漫画の様に椅子から転がり落ちる様を(生まれて初めて)見れたほどで。 「そういうのしたくない人なんだと思ってた」とよく言われた。  だからか、それとも定形なのか、 「なぜ結婚したんですか?」の質問があの頃やたらと多かった。  当時は、一

今日もドローという日々を。

5.11 木  AM4時16分.緊急地震速報が鳴る。リビングのソファーで寝落ちしていた夫がすごいスピードでガラリと寝室の扉を開けた。  「地震だ」私は寝転んだまま、夫は寝室の入口で仁王立ちして地震を迎えた。  あの時から、地震が来ると夫がささっと近くに来る。時に手首を掴まれて、安全そうだと夫が判断した場所に連れていかれることもある。  それは、構造と全く関係ない飾り柱の下だったり、片持ち構造の(下が支えられていない)トイレだったりして、建築を生業としていた私としては全くの頓