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何度でも読み返したいnote3

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何度でも読み返したいnoteの備忘録です。こちらの3も記事が100本集まったので、4を作りました。
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#おいしいお店

坂の途中のドーナッツ

なんだか気分が下り坂で、ため息が転がり落ちる。 フレックスで午後出社にして、ちょっとしたエスケープをすることにした。 神楽坂周辺には、たくさんの坂がある。 なかでも、東京メトロ東西線・神楽坂駅の北側に位置する《赤城坂》は、勾配がきついことで知られている。映画『天気の子』にも登場する坂だ。 標識にも「『・・・峻悪にして車通ずべからず・・・』とあり、かなりきつい坂だった当時の様子がしのばれる」と書いてあった。 ドーナツのような滑り止めの輪っか模様が、この先につづく急勾配

そのラーメンにご執心

熱しやすいタイプだ。 熱しやすく冷めやすいタイプなんてよく言うが私は冷めるのは結構遅い。気に入ったことがあればあんかけうどんのようにいつまでも熱を保っている。 --- 数ヶ月前、お気に入りの飲食店を見つけた。そこは中華料理のお店で、夫に「死ぬまで同じ店でしか食べられなかったらどこの店で食べたいか」という、全くもってナンセンスな質問をされた時に私はその店と答えた。 その店は、ご存じ「餃子の王将」である。 食は万里を越えるというあの餃子の王将。 最近、餃子の王将が好きす

寄り道のカツサンドと結婚。

使い古したスニーカーは、上からも下からも嫌と言うほど水を吸い込み、歩くたびにぐじゅぐじゅと鳴いた。 幾度と経験してきても、この感覚は「不愉快」という三文字に集約される。 真っ直ぐお家に帰って晩御飯を作るべきなんだけど、ささやかなもやもやが、寄り道へと誘う。 せめて心に降る雨は晴らしたくて、少し冷えた身を気になっていたカフェに寄せようと思った。 帰宅途中にある、前から気になっていた、 かつサンドのお店。 店に一歩足を踏み入れた瞬間、落ちつける場所だなあ、と感じたのはわ