初めてを体験しても大人にはなれないけど、新しい感情を知れた。
こんにちは。秋が来たと思えば夏が来て、一体私は何を着たらいいんですか? 半そでに長袖の上着とかちぐはぐじゃない? そんなことない? ガチの美術の成績が悪いタイプなので、私には分かりません。誰か毎日服を考えて。
はのとです。初めまして。
今日は生々しい話をしますよ。自己紹介からしましょうか? 恋愛経験に乏しい21歳大学4年生です。高校は女子校で何もなく、中学の恋愛はノーカンとして、大学入学後1人と2年間付き合いましたが、身体の関係は私が拒み続けてそのままお別れしました。
今日は、そういう話をします。忘れてしまう、薄れてしまう前に。
私には、1歳下の異性の恋人がいます。彼は、高校時代の恋愛のトラウマのせいもあり、大学生になって最初に好きになった人が私でした。大学生活も3年が経つと言うのに。
つまり、経験がありません。
そして、前述の通り、私もです。
前回付き合っていた人は年上で、私はそういった行為に対して無条件の嫌悪感みたいなものを持っていたので、拒み続けました。結局、妥協案として、私は彼の性処理係みたいになりました。
だけど、私の価値観も少しずつ変わった。無理にする必要はないけど、いつかは向き合わなければいけないこと。次に付き合う人とは、ちゃんとそういうことに対しても向き合おう。ちゃんと話し合おう。嫌だ嫌だと、そういうの、やめようって、思った。
付き合った当日、話の流れで、私はそれとなく自分に経験がないことを伝えました。彼も、伝えてくれました。そして、それが目的ではないし、急がない。ということも、彼は伝えてくれました。
私は、後ろ向きではあるけど、ちゃんと向き合う気持ちはある。頑張るから、遠慮とか我慢はしないでほしい。と伝えました。
付き合って数週間が経ち、部活の合宿から帰ってきた日、私たちは大学の近くのビジホに泊まりました。後夜祭的なノリです。彼は部長なので、労いの意味もありました。
その日の夜、一緒に寝ていたら、「したいです。」と言われました。付き合って1ヶ月の日、泊まりでデートすることが決まっていたので、私はてっきりそこで来るかと思っていて、その日は無警戒だった。
「ちょっと待って。分かった。いや、あの、分かった。いいよ。いいんだけど、ちょっと待って。心の準備。」
私がそう言うと、彼は頷いて黙って待っていてくれました。その間に、「私、自分の体型がコンプレックスなんだ。」と伝えると、「なんで? こんなに細いじゃないですか。」と。コンプレックスだからそう言われても前向きにはなれなかったけど、安心はした。
その日は結局、痛すぎて最後まではできなかった。次は最後までやろうね。私もちゃんと勉強してくる。世間知らずが服を着て歩いている私は、そう言って彼の頭を撫でました。彼は、少しだけ寂しそうにしていました。
私の恋人は、生粋の末っ子気質で、可愛くて、犬みたいにいつもいつも私にしっぽを振っています。「はのとさん! はのとさん!」みたいな感じ。だからかな。そんな顔で求められたら断れるわけないし、最後までできない自分の不甲斐なさにへこんでしまった彼を、私はそっと抱きしめました。
私も、痛がり過ぎたし、待たせ過ぎた。1回1回、ちゃんと待ってくれてありがとう。無理させないように、ずっと気張っててくれてありがとう。嬉しかったよ。彼は、うん、と頷きました。
そして来たる数週間後。別の記事で書いたので詳しくは省くけど、2人同時にコロナにかかり、1週間の療養期間を経て、結局2人だけで会うのは2週間ぶりとかだったのかな。
1日デートをして、その日はそれも目的の1つだったのでラブホを予約していました。私はラブホ女子会で行ったことがあったのですが、彼は正真正銘の初めて。綺麗、とか、可愛い、とか、広い、とか、なんか楽しそうで可愛かったわ。
交代でお風呂に入って、病み上がりで1日デートしてへとへとな私たちは、片方がお風呂に入っている間に仮眠を取って。
あとは寝るだけ、という状況になって、1日楽しかったね、ありがとう、みたいな話をしたり、くだらない話をしたり、一緒に動画を見たり、まったりとした時間を過ごす。それも、楽しくて幸せで。
そしていよいよ。眠くて寝ちゃうかもしれないから、ちゃんと、目的を達成するぞ! と意気込み、いざ、という感じで挑みました。
私は前回から少しだけ知識を増やしました。どうやったら痛みを軽減できるのか、そもそもどうして痛むのか、そして自分の身体はどういう構造をしているのか、そして、行為そのものの工程というか段階というか、まあそういった基本的なこと。逆になんで今まで知らなかったんだ。世間知らず。
彼は、本番までに意味分からないくらいの長時間をかけて私の身体と緊張をほぐしてくれました。正直知らない感覚を得ていた私にほとんど具体的な記憶は残っていませんが、彼いわく、気づいたら2時間くらいは経っていたらしい。いやお前元気だな。
私も、前回からの成長を見せようと、自分にできることをしてみたり、色々と2人で楽しみながら、そろそろ、と。
途端に怖くなりました。前回の痛みを思い出した。でも言ったの。「私が痛がっても怯むな。最後まで行け。」優しすぎる彼は、私の苦しむ姿に耐えられなくなってしまったんです、前回。だから、「私は大丈夫だから。屈強だから。だから、最後まで、頑張ろう。」そう言って、頭を撫でました。
ここも正直あんまり記憶はなくてさ、痛みで声が枯れるくらい叫んだような、終わってから身体が一切動かせなくなるくらい力んだような、もうとにかく痛すぎて早く終われとしか思っていなかったような、そんな感じ。あ、なんかね、途中でめっちゃトイレ行きたくなった。でも、ここで抜いたらもう絶対次は無理って思って。
入れてる途中でもね、4,5回待ったをかけました。私ってば言っていることとやっていることが違いますね。痛みに耐えるつもりでいたのに、全然無理で、一歩進むたびに痛みで「ストップ!!!」とわがまま放題でした。それでも私のペースに合わせてくれてありがとう。
でもさ、全部入ったって言われたとき、あ、そうなんだ、ってなったの。だって、自分では痛かっただけで体内に異物が入っているという感覚は正直よく分からなくて。だから、とりあえず突き抜けていく痛みはここまでね、と安心した気がする。
最中はもう必死よ。さっきも言ったけど、全身に力入りまくって、いや、絶対力抜いた方がいいし、そうやって書いてあったけどさ、無理無理。力入れて、これ以上入ってくんな!!! と侵入を拒まないとまじで無理だった。だから身体動かせないくらい疲れたんか。なるほどな。
「…終わりました。」作業か。頭の中ではそう突っ込んで、でも疲れと息切れで何も言えず、私はただ頷いて、彼はせかせかと何か処理的なことを始めました。「ゴム破けてなかったです!」偉いな。それ確認してたんか。私ピル飲んでるけどな。まじで偉いな。いい子だな。え、普通?
いや、ピル飲んでるから破けてもいいとかじゃないよ。破けてたらアフターピルの一択ですよ。でもさ、ピル飲んでるって言われたら、男性は多少なりとも安心するというか、気が抜けるというか、そういう感じにならないの? 飲んでても飲んでなくても、彼にとっては同じなんだなって思って、私の身体を気遣う姿に感涙。
そのあとも、まったく身動きの取れない私の身体を起こし、ペットボトルの蓋を開け、水を飲ませ、服を着せ、トイレに運ぶ。介護か。でも、そこまでしてようやく手足の感覚が戻り、1人立ちできるようになって、トイレから出たところで待っていた彼に、思いっきり抱き着きました。
「ありがとう。好き。」
「いやいや、ありがとうはこっちのセリフです。俺も好きです。痛かったですか?」
「うん、死ぬかと思った。血出てた。すごい。」
「あーーーごめんなさい!! 大丈夫ですか?」
「全然大丈夫。私、屈強だから。」
「身体、他に痛いところとかないですか?」
「全身筋肉痛になりそう。運動不足出ちゃった。」
「俺もめっちゃ痛いです。運動不足ですね。」
「病み上がりだもんね。」
抱き着いたまま、私たちはそんな会話を交わしてベッドに戻りました。
事実はここまで。ここからは、私の感想。今日のブログなげーな。
まず、私の初体験は痛いだけのものではなかった。いや、実際は痛いだけなんだけどさ、とにかく、彼の優しさや私を想う気持ちが終始ずっと伝わってきて、気持ち的にとっても満たされたというのがとても大きい。終わって、私は痛かったけどあんたはどうなの、と聞いたら、今までで1番良かった、って言ってくれて。
私はそれが嬉しかった。彼が喜んでくれたなら、私の痛みなんて大したことではない。どうでもいいですむしろ。彼に対して私が何かをしているときも、彼の反応が嬉しくて、楽しくて(?)。
そして何よりも、やっぱり、気持ちが満たされた。多幸感って感じ。私は痛かっただけなのに、なぜか、メンタル的にはめちゃくちゃ幸せで溢れている。そっか。そういうことだったんだ。
人々がなぜそういった行為を求めるのか。一時の快楽がそんなに欲しいか。女の子は最初絶対痛いのに。どうして。そもそも性欲とはなんだ。私には理解しがたいことばかりでした。
でもね、少し分かったよ。相手が、大好きな人が喜んでくれる、それが嬉しい。これは、一種のコミュニケーションなんだなって、とっても強く思いました。普段の会話だけでは見られない、感じられない彼から私に対する想い。それをたくさん感じられて、本当に満たされた。
あと、きっと私はSなので、相手の反応が可愛いという楽しみ方もできることを学びました。むしろそれを目的にしてもいいのかもしれない。可愛いから。性格的に、自分がされているときの反応は、生理的に受け付けない。自分を客観視すると消えたくなる。
でも逆はいい。これに関しては、彼とも利害が一致しました。こういう一致って、もしかして重要なのではないでしょうか。どうでしょう先輩方。先輩??
とにかく、初めてを捧げても、私は別に大人にはなれていない。何も変わっていない。だけど、知らなかった感覚、感情、想い、たくさんのことを知りました。そういった意味では、大人になったと言えるのかもしれない。
むしろ、色々とたくさんのことを考えられる年になってから初めてを迎えられたのはよかったのかもしれない。分かんない。何が言いたいんだ。
とにかく、彼のために初めてをとっておいてよかった。彼に捧げてよかった。幸せな時間だった。痛かったけど。出血は1日で止まったし、数日後、普通に生理来ました。私より彼の方が安心していました。
継続は力なり。継続しよう。
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