面と向かって話をする。ごめんなさいとありがとうを伝える。それ以上に大事なことってあるか?

 こんにちは。今は高校野球の国体を見ています。なぜか? 答えは1つ。近江高校山田陽翔が見られる最後のチャンスだからです。U18での活躍ももちろん見ました。主将として精一杯の力を見せてくれたと思います。思うようにはいかなかったかもだけど。でも、それを見たからこそ、近江ブルーを身に纏う山田くんが、私は1番好きなんです。

 はのとです。初めまして。


 ただのしょうもないオタクの戯言から始まってしまったよ。いい加減にして。導入って大事だよ。って下書きに残ってた。国体とか何週間前の話よ。書いたことすら忘れてたよ。


 もう季節は秋ですね。私は大学4年生なので、来年からは社会人になる予定なので、学生生活最後の夏が終わりました。最後の思い出は、母と秋場所を見に行ったこと。その前は、恋人と泊まりでデートをしたこと。最高に綺麗な景色を、最高の人と一緒に共有できたこと。もう私にこれ以上の幸せはあるか?

 そしてその前。私は、部活の後輩たちをたくさん誘って海に行きました。運転が好きな後輩2人が車を出してくれてさ。途中のパーキングで乗り換えたりして、わいわいしながら数時間。台風とブチ被り、波はやや荒れていましたが、まあそれはそれで一興でしょう。

 私たちは花火を持って海へ。貸し切りでした。そりゃあね、前日まで台風直撃の天気予報だったしね、夜も夜だしね、人いないよね。

 私は波とか、空とか、なんかそういうの見るの好きなんですよね。あとほら、夜景とか。ロマンチスト、、??? んなわけ。ギャグか。


 1人で波のギリギリまで走ってさ、そこから動かないでずっと波を見ていました。荒れ気味の波を見るのは初めてだったからさ、これはこれでありだなーと思ったりしたり。

 あまりにも私が微動だにしないからさ、後輩が「はのとさん、いいすか、花火。」しびれを切らして声を掛けてきて。「あーごめん、やろうか。」バケツと水を用意してさ、風強すぎて火全然つかなくて、1人の花火に火がついたらそれをリレー形式で繋げていくみたいな、もはや作業。風情とは。

 でもさ、そういうのがいいよね。私、大学生活勉強と部活しかしてこなくて、こういう風に、大学生みたいな遊びをしたことがなくて。あ、私って大学生だったなって、すごく楽しくて。花火をしていることとか、海を見たこととか、そういうことじゃなくてさ、大好きな後輩たちが楽しそうにしている姿を見るのが、本当に楽しくて。


 私ね、この日の1週間少し前くらいに、何人かの後輩といざこざを作ってしまったんですよ。部活の合宿でね。完全に私の失言が悪いってやつだったんだけどね。


 3人の後輩とわだかまりを作ってしまい、内1人はまあ理不尽にキレていただけなんですが、残り2人、というかほぼ1人なんですけど、その子とはどうしても直接話がしたくて。

 その子も来る予定だったの。海にね。だけど、途中参加というか、現地集合で。あとから聞いたんだけど、家庭の事情というかまあ複雑なあれですごく多忙な数日間を過ごしていたみたいで、そのまま来てくれたんだって。

 彼の車が到着した瞬間に、私は駐車場に入ってきたところを制止させて、「私ね、今日君と話すために来たの。あとで話さない?」と窓越しに伝えると、「僕もです。はのとさんとちゃんと話さないとって思ってたので。」って。

 まじか。私ね、彼を傷つけてしまったんです。もう1人の話によると、私の失言のせいで自分を強く責めて、泣いてしまったと。だからどうしても直接謝りたくて。一応ラインでも連絡はして、形式上解決はしたんだけど、やっぱりさ、直接話さないと。

 そのラインに対してもね、彼はすごく丁寧に返してくれて。「はのとさんは悪くないんです。責めたいわけでも、ましてや嫌いになったとかはなくて、むしろ僕は、はっきりと物事を言えるはのとさんを尊敬しているし、そんなはのとさんがいる部活が大好きです。」そうやって、伝えてくれていました。


 途中合流のその子が到着したので、一旦車で暖をとっていたみんなでもう一度海へ。そのタイミングで、私は彼を波打ち際まで連れて行って話をすることにしました。

 まず、本当にごめん。私が言うと、彼はぶんぶんと首を振って制止しました。彼にとっては、やっぱり私のせいで傷ついたということはないらしい。そのことについて、ラインで話したときよりも詳しく話してくれました。

 そうして1つずつ、ゆっくりだけど誤解を解いていって、結局分かったのは、私と彼の間にわだかまりなんて存在していなかったというびっくり事実でした。別の1人が火のない所に煙を立てただけで、実際には何もなかった。ようは、私たちは揃って被害者だったみたいです。衝撃の事実に、私たちは笑うことしかできませんでした。

 「このモヤモヤはなんだったんだろうね。」「本当ですね。すみません。」「ほら、すぐ謝んないの。」「ですね。」彼は自己肯定感が低くて、起こった問題は全部自分の甘えや努力不足が原因だと思っていました。そう言っていました。でもね、違うよ。外から見たら、きみは十分頑張ってる。偉いよ。

 彼とはそこそこの付き合いになりますが、よく考えたらこうやってゆっくり話す機会って今までなかったです。話してみて気付きました。これを機に色々と関係ない話もして、結局私は彼と前よりもぐんと仲良くなることができました。ありがとう。


 やっぱり面と向かって話をすることって、相手の表情を見ながら、自分の表情や声色を交えて話をするってとっても大事なことだって強く思いました。今や文字もコミュニケーション手段の主流となりつつありますが、私はやっぱりface to faceをなくしたくない。大事にしたい。

 直接じゃないと伝わらないことってあると思うの。実際あったし。直接話したからこそ、私は彼と誤解を解いただけじゃなくてさらに仲を深めることができたんですもん。ありがとう、ごめんなさい。そんな当たり前のことを、当たり前で大事なことを、直接伝える。これが、本当にパワーのあるものなんだわ。


 だから私はこれからも、恐れずface to faceのコミュニケーションをとっていきたい。何かあったら、文字で済ませずにきちんと話をすることを大切にしたい。社会人になって人間関係苦しむことも増えると思うけど、きちんと言葉にして伝えないとね。

 と、思いながら自分のコミュ障からは目を背けます。


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