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月の土で植物育ててみた
将来的に人々が地球以外の星で暮らしていくためには、現地の環境で「植物」を育てられるかが大きな課題となってくる。
すでに国際宇宙ステーション(ISS)では唐辛子を栽培するって研究(Plant Habitat-04)が行われてて、実際に宇宙飛行士が「ISS産の唐辛子を使ったタコス」を作って食べはったことがあるらしい!
他にも、月の裏側への着陸に成功した中国の月面探査機「嫦娥4号」の中で、地球から持ってきた綿花を発芽・生育させてはったりする。
ところで、月の土は主にに素・鉄・ケイ素など、地球でもありふれた元素から構成されてる。せやから、月の土で地球の植物も育てられるんちゃうかって言われてきたけど、実際に「月の土壌で植物が育つのか」については検証されたことがなかった。
そこで、フロリダ大学の研究者たちは、月から持ち帰った土に水と養分を加えてシロイヌナズナの種を撒いて育ててみはった。すると、全てのサンプルで発芽・成長することが明らかになった!本物の月の土を使って植物の栽培実験が行われたのは今回の研究がはじめてらしい。
実験には、アポロ11号、アポロ12号、アポロ17号が持ち帰った月の表層部(レゴリス)のサンプルと、鉱物学的には組成が同じになるように作られた模擬物質(JSC1A)の4種類が使われた。ちなみに、月の土使用許可をとるまでに11年もの歳月がかかったらしい。
また、実験対象として選ばれたシロイヌナズナは「植物界のマウス」ともいわれてるくらいメジャーに研究されてる植物なんやって。
実験では、まず月の土を1gずつ採取して水と栄養を加えた後に、シロイヌナズナの種が植えられ、発芽に適した温度で管理された。すると、48時間~60時間後には全ての種が発芽して、双葉になり始める様子が観察された!このことから、月の土は植物の発芽に関連するホルモンやシグナルなどを邪魔せえへんことが明らかになった。
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ところが、成長するにつれて植物に異変が起こり始めた。模擬土壌(JSC1A)と本物の月の土で育てられた植物を比較すると、育て始めて6日目の段階で既に本物の月の土で育てられた植物は小さく、根も短くなっていた。
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さらに16日目になると、模擬土壌で育てられた植物が順調に成長しているのに対して、本物の月の土で育てられた植物は明らかに生育が遅く、なかには酷い発育不全を起こして、葉が濃い緑色に変色してまうやつもでてきた。
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そして、発育不全を起こしていた苗の遺伝子を調べたところ、酸化、塩分、金属、熱に対するストレスに反応する遺伝子の多くに異常が発生していることがわかった。このことから、月の土は植物にとって生育に適していないストレスのかかる土であることが示唆された。またおもろいことに、土が採取された場所によって、生育やストレス反応に差があることも分かった。例えば、アポロ17号に採取された土で育てられた苗が最も遺伝子の異常が起こってへんかった。
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大気がないから風もふかへんし雨も降らへん月でどうしてこんな差が生まれるんやろか?研究者たちはその理由が「太陽風」にあるんちゃうかって考えてはった。
太陽風とは太陽から吹き出た高エネルギーの荷電粒子(プラズマ)であり、これが月面に当たると月の土の粒子は削られ、徐々に劣化して細かくなっていくらしい。ほんで、細かくなった粒子は表面積が増えることで、イオンが流出するスピードが加速していると考えられる。また、粒子が削れるとナノサイズの鉄も増えてまうんやって。
そして、アポロ17号が着陸した周辺は太陽風の影響が少なく、実際に土の劣化も小さかったことから、粒子の小ささや微小な鉄の存在が植物にストレスを与え、生育を阻害する要因になったんちゃうかって結論付けてはる。こりゃ将来みんなが「月のどこで植物を育てるべきか」考えるときに参考になるね!
研究者たちは、月の土を「植物の生産に役立つかもしれんけど、ものはあんまりようない」とした上で、「今後、植物と月の土との相互作用をさらに解明して、月の土を効率的に用いることができるようにすることが必要や!」って締めくくってはる。いいアイデアないっすか?!
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