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フリーランス史上最大の失敗…契約書がなくて仕事を続けられなかった話

先に言っておきますが、本記事はもう終わったことです。
「もう二度とこんな失敗はするものか!」という決意と「契約書無しで働いているフリーランスに注意喚起をしたい」という意図で書いたものなので、関係者を責めたり告発したいなんて1ミリも考えていません。
よって、少し事実を変えている点やあえて書かない部分もありますのでご了承ください。

フリーランスのみなさん、未払いトラブルは信頼してる相手だろうが、大企業だろうが、誰にでも起きます。
こんなアホなやつもいるんだな…と教訓にしていただければ幸いです。

事件の足音はじわじわと

2020年初め頃とあるメディアで仕事を始めました。
運営会社とは初めての取引でしたが、編集さん(Aさん)からは「業務委託契約書はあとで結ぶので待っててくださいね」と言われていました。

それから何ヶ月か経ち、ある時期からAさんと連絡が取りにくくなります。
とはいえ、返事はあるので、忙しいのかな?ぐらいに思っていたら、Aさんは体調を崩していると聞きました。

正直、仕事に少し支障をきたしていたのですが、比較的納期がゆるいメディアだったことと、Aさんには非常にお世話になったので、元気になるまで待とうと思いました。

不信感を感じた仕事

ここでなぜか別の編集さん(Bさん)から新しい仕事(案件1)の話を聞きます。
「案件1は○万円でどうですか?」とスラックで話をされました

AさんもBさんも私も業務委託のフリーランスです。私たちの上には運営会社がいて、AさんはBさんや私の取りまとめをしている立場でした。運営とのやりとりはAさんが担当していて、BさんはAさんの許可なしでは仕事を依頼できません。

基本的な発注経路は
運営→Aさん→Bさん→私 でした。
私はAさんとも直接やりとりをしています。

Aさんの様子がおかしいのに、Bさんは連絡取れてるんだろうか…。

と思いつつも、AさんもBさんも長いお付き合いで気心が知れている仲。
契約書もあとで結んでくれるよね?と思い、受けることにしました。

が、案件1にとりかかっているうちにいろいろあり、私はBさんに不信感を抱きます。Aさんとは連絡取りづらいので、運営に聞いてみることにしました。

この仕事は運営会社に知られているんだろうか?

が、この時点で、私もBさんも運営とやり取りしたことがありません。よって、運営の連絡先を知りませんでした。

そこで私は社長のツイッターを特定し、事情をDMします(便利な時代ですね 笑)。
すぐにミーティングが組まれ、私の仕事内容の説明や今後のメディアの方針などを話し合いました。社長および、運営会社側は私のことを「おまえ誰?」状態で、本当に何も知りませんでした。

結論から言うと、案件1は現段階のメディアの方針に反していて、必要ないものでした。
かつ、運営側は案件1について知りませんでした。

ここから考えられるのは以下の3つです。

1、信頼していたBさんに騙されていた
2、BさんからAさんに伝わっていなかった
3、Aさんから運営に伝わっていなかった

真相は分かりません。このいずれかにせよ、一生懸命取り組んでいた仕事が無かったことにされたのがショックすぎて、もうこのメディアの案件は受けられないと思いました。

「契約はどうなってるの?」じゃないっつーの

私は運営会社と業務委託契約を結んでいません。
AさんもBさんも運営も……関係を証明するものが本当に無いのです

案件1のほかにも記事執筆やあれこれを担当していて、記事執筆などの料金は支払われています。しかし、業務委託契約を結んでいないのです。

当時、運営はAさんに丸投げだったので、誰がどう関わっているかは業務委託のAさんしか知らなかったんですよね。よく考えたら変な話ですよ。
Aさんから何ヶ月も「遅くなってて申し訳ないのですが、契約書結びますね〜」とは言われてて、「いつかやってくれるならいっか」と思ってました。甘かったです。

社長に辞意を伝えたところ、「契約はどうなってますか?」と言われました。
そちらが用意してないから契約書が無いの!!!!!!!

運営との話し合いで消耗……「全額欲しい」って言えずギャラは未払いに

AさんもBさんも信用できない私は、社長と案件1について直接話し合いました。

私はBさんとのやりとり、作ったデータなど、案件1について出せるもの全てを提出しました。
この時点で鬱状態になっていたため、もう話したくなかったのですが、「最悪の終わり方だけど、せめて全部話してすっきり終わらせねば」と思ったんです。

全部説明し終えたあと、社長は「案件1について、○月分の依頼料はいくらが妥当だと思いますか?」と言ってきました。



え、全額じゃないの???
と今なら言うんですけど、当時は「マジでホニャララしたい5秒前」の鬱病真っ只中。

「全額欲しい」って言えませんでした。
むしろ、辞めたのは自分の精神的な弱さが招いたことで、Aさんにも運営にも迷惑をかけて申し訳ないとすら思ってました。
というか、運営からしたら無断で「いらない仕事」をしていた立場なのに「ギャラ払え!」って言えます?

よって、「案件1については必要な仕事ではなかったのでいりません。記事執筆やあれこれについては請求します」と返しました。

もしタイムスリップできるなら、当時の私に変わって社長に「全額よこせ!」メールします(笑)。


後日知ったことなんですが、AさんにもBさんにも事情があり、Aさんと連絡が取れなくなった理由も、運営に案件1が伝わってない理由もあったんですよ。運営の闇も知りました。
この文章だとAさんとBさんがめっちゃ悪いように見えますけど、私からしたら運営もやばいです。詳細は書かないけど!

どんな事情があろうと、AさんもBさんも運営も許してないですし、一番許せないのは契約書を結ばずに仕事をして傷ついた自分です。

フリーランスは「業務委託契約書」を絶対に絶対に絶対に締結しようね!

フリーランスは業務委託契約書無しで仕事をしてはいけません。

業務委託契約書無しで仕事をしたこと、私のミスはこの一点だけですが、この一点が全て悪いのです。


Bさんへの不信感も、運営へ案件1が伝わってなかったことも、ギャラ未払い(及び「払って」と言えなかったこと)も、
全て業務委託契約書が無いから起こったのです。

とはいえ、Aさんを通して仕事をしてたので、Aさんが運営と話をしてくれないことにはしょうがなかったのですが……体調を崩してるAさんに対して遠慮をしてる場合ではありませんでした。
それこそ、社長のツイッターに突撃して「契約書まだですか?」ぐらい言っておけばよかったです。

契約書を結んでいれば、AさんともBさんともこんな別れ方しなくてよかったのかなぁと思います。契約書があっても、あれこれあったので早かれ遅かれこの仕事は降りてたと思いますが(笑)。


この件以来、私は必ず業務委託契約書を結ぶようにしています。今までノー契約書で受けていた案件も全て結んでもらいました。

「契約書って何?」というクライアントさんには、自分で契約書を作って送りつけましょう。ネットで探せばいっぱいフォーマットありますよ。


契約書はフリーランスもクライアントも守るものです。
本件は、秘密保持契約も結んでないので、私はこのメディアのデータをバラしたりこの件を実名で書いたりできるわけですよ?


……よくないので、永遠にお口チャックしてますし、データやパスワードは全部消したし、このnoteもフェイク入れまくり、書いてないこといっっっぱいあります。
飲み会やDMでこっそり「どこなの?」って聞くのやめてくださいね!(笑)


いい勉強になりましたが、二度とごめんです…。
契約書がすぐに無理なら、せめて決済者(運営)からのメールで許可をもらったり、見積書を出したりしておけばよかったと思います。

フリーランスは守ってくれる人がいません。

発注経路は「運営→Aさん→Bさん→私」ですが、運営もAさんもBさんも誰も私を守ってくれないのが当然です。
だからこそ、自分の身は自分で守らないといけないんですよね。

フリーランスのみなさん、信頼してる相手でもノー契約書はダメ絶対!!!!!

トラブルの公表への迷い

「プロとして仕事を続けるなら、トラブルを公表すべきではない」という風潮があります。私も迷いました。

私はフリーランスの端くれです。これを書くことで「こいつとトラブル起こしたら何か書かれる」と思われるかもしれません。

それでもこの2点において書かなきゃいけないと思いました。

もう二度と契約書無しで仕事をしない決意を全関係者に示したかった
・こんな思いをするフリーランスが存在してはいけない

しかし、運営やAさんBさんに迷惑をかけるつもりはありません。もう関わり合いたくないし、次の人生を歩んでいることでしょう。お互いお幸せに。
この文章では、あえて全部分からないように、フェイクも入れつつ書いていますが、契約書がなかったこと、よってギャラが支払われなかったことは事実です。

守秘義務契約は結んでいないので、義務違反ではありません。しかし、何を書いてもいいとは思っていません。
トラブル公表なんて、二度としたくないです。

契約書を後回しにする人とはお仕事できない、しなくてもいいのです。

契約書ごときでごちゃごちゃうるせーな!と思う人ともお仕事をしたくないです。


この事件は、2020年最大の失敗でした。
「契約書を結んでって言えなかった」「ギャラ請求ができなかった」この2点において後悔していて、もう二度とこんなことしない決意をネットに残しておきます。

ノー契約書でお仕事をしているフリーランスのみなさんが勇気を出せることを祈っております。

スキを押すと、ポルノ関連のお礼が流れるよ!