子どものつじつまの合わない話は、「うそ」ではなく、「記憶」の書き換えかもしれないという話。

「子どもが話を聞いていない。」

そんな困りごとありませんか?

僕自信も話を聞いていないタイプなので、どちらかというと子どもの気持ちの方が分かるのですが。

しかし、「話を聞いていない。」のではなく、

「話をアレンジして作り出してしまう。」

のであれば、「聞いていない」ほうがまだましかもしれません。

この「話を作り出してしまう。」というのは、子どもとか大人に関係なく、結構あるあるな話なのです。

だからこそ、「子どもさんの話と現実が、多少違っていた。」としても、子どもさんを攻めてはいけません。

子どもからしてみたら、

「心の底から本当のことを言っていると思っている。」

可能性もあるからです。

ここで、おもしろい実験を1つ。被験者に「車が衝突する映像」を見てもらいました。

そして、被験者に対してこのように「質問」をしたのです。

「車は、どのくらいのスピードで『ガシャン』とぶつかりましたか。」

この「質問」を聞いて、「何かが割れたところ」を想像しませんでした?

そうです! 「ガシャン」という音が、「割れたこと」を想起しますよね。

しかし、映像の中には、「ガラスやヘッドライト等、割れるような場面は映っていなかった。」のです。

しかし、事故の状況を説明しようとする被験者からは、

「ガラスが割れたところを見た。」

という説明がされるではないですか!

もちろん、被験者の方々が「うそ」をついていた訳ではありません。

「ガシャン」という音と、過去の記憶が結びつき、「ガラスが割れるところを見た。」という記憶に書き換えられてしまったのです。

この実験からも分かるように、子どもさんが訴える説明が、事実と異なっていたとしても「うそをつこう。」とたくらんでいる訳ではありません。

さらに、覚えておいてほしいことは、

「子どもを追い込みすぎると、事実と違った話が出てくるかもしれない。」

ということです。

「先生は、何て言ってたの!」
「見たことを全部話して!」

など、あまりにプレッシャーをかけすぎると、「何か言わないと。」という焦りによって、子どもの過去が混ざりあってとんでもない創作話が生まれるかもしれません。

子どもさんの話を聞くときは、「全て正確に覚えているとは限らない。」という「大人の心の余裕」が必要そうです。


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