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令和2年度 学級経営戦略~当番活動編~

最近、教職の人気がない。ニュースでの取り上げられ方も相まって典型的な「ブラック感」があるのだろう。残念なことに、これから先も人気が上がっていきそうにもない。現場は、教師不足に喘いでいる。新学期スタートの時点で欠員が出ているという事態もあり得るようになった。数年前、家庭科の担当教師が決まっていないことがあった。しかし、決まっていないからといって、授業をしないということもできないので、「自分でやります!」と、取り合えず名乗り出て、担当教科に家庭科が加わった。日々、子どもたちと共に勉強しながら1年間を何とか乗り切ったが、自分の身辺整理もできない担任が教える家庭科に、当時の子どもたちは大変戸惑ったと思う。僕自信は、その経験があったからこそ、衣替えの大切さや、換気する習慣ができた。調理やミシンの技術も身についた。今では、自分の学級が家庭科の時間にふらっと見学に行き、「できな~い。」と叫んでいる子どもの横で、ミシンをちょちょいと直してあげると、

「先生!なんでミシンできるんですか!」

と、結構驚かれる。「先生は、何でもできるからね。」などとちょっと自慢できる権利を得ることもできた。何事も挑戦すると得るものはある。

大きくなった教職の「ブラックイメージ」。あまり共感は得られなそうだが、教師の仕事には、「自由度」がある。そりゃあ、仕事の内容、働く場所や時間を自分で選べる方々と比較したら、始業の時間は早い、やるべきカリキュラム、毎年恒例の行事、サービス残業と不自由極まりない。しかし、僕が言っていることは、そのような比較ではない。教師としてこだわるべきことは、「授業」であり、「授業」には、「自由度」がある。もちろん、何でもいいわけないのだが、ゴールに向かってどのように学習を積み重ねていくのかは、それぞれの担任に任されており、授業の計画しているときが僕はとても楽しい。特に3月は、来年度の学級経営の方針を考えるという夢は希望が膨らむ時期だ。4月から通常営業となることを願いながら、僕が来年度挑戦したいと思っていることについて書こうと思う。もしも、良いアイデアがありましたら、ぜひコメントにて教えてください。

〇年〇組 学級方針 ~大切にしたいこと~

僕なりに感じている学級経営のこつは、「教室を安心できる空間にする。」ことである。「自分は、この学級の一員なんだ。」「自分は、この学級でみんなの役に立っている。」という気持ちをもっている子どもは、「自分らしく頑張る」ことができる。このような自己肯定感を高めるこつは、

「教師自身がとにかく挑戦すること。」

に尽きる。僕は、速攻先制攻撃タイプなので、とにかく手数を多く出す。もちろん、子どもたちの反応を見て、合わないものはすぐに撤回する。その手数の1つとして、来年度挑戦しようと考えているのは、「当番活動改革」だ。当番活動とは、係活動とは違い「誰かが引き受けないと、みんなが困るもの。」である。だからこそ、割と「しなければならない感」が出てしまい、負の連鎖を生みがちだ。その当番活動に「子どもたちなりの工夫ができる余白」を残したかたちで決めてみると、面白いアイデアが出てきて、「自分からやってる感」を演出できるのではないかと考えた。まだ、子どもたちと相談していないので、もっと面白い当番が出てくると思うが、叩き台として書いてみる。

令和元年度 〇年〇組 当番活動(案)

①黒板クリーン
②スケジュールマネージャー
③ミュージックパーティー
④提出物管理会社
⑤ポストマン
⑥〇年〇組メモリーズ
⑦ホームワークセンター
⑧ゲームマスター

の8つである。この当番に対して子どもたちが4人程度のグループになり取り組んでいく予定だ。もちろん希望を優先したい。しかし、過去に「何事もやりたいことをやるべき!」と意気込んで、人数制限を設けなかった時代もある。確かにその方が良い面もあったのだが、あまりにも大人数になると働きにくくなるような状況も生まれたため、今回は、人数をある程度少人数として、全員が関わることを意識した。次に、それぞれの基本的な役割と工夫できそうな+αの活動を書いてみる。

①黒板クリーナー
 【基本】・・・黒板掃除 チョークの補充 クリーナー掃除
 【工夫】・・・日付などの記入 「今日の格言」などのコーナー設置

②スケジュールマネージャー
 【基本】・・・一週間の時間割を決める
 【工夫】・・・学習計画と予定調整 テスト期間の設定・対策

③ミュージックパーティー
 【基本】・・・朝の歌をかける
 【工夫】・・・みんなの気分に合った曲の選択 音楽による集中力向上

④提出物管理会社
 【基本】・・・提出物の管理 促進 
 【工夫】・・・学級ルールの設置と見直し

⑤ポストマン
 【基本】・・・配布物配付
 【工夫】・・・互いを承認する取り組みの計画・実施

⑥〇〇メモリーズ
 【基本】・・・授業、行事の記録写真 スイッチON・OFF
 【工夫】・・・思い出アルバム(年間、月ごと)

⑦ホームワークセンター
 【基本】・・・宿題の量の調整 選定 準備
 【工夫】・・・宿題オリジナルプリント作り

⑧〇〇マスター
 【基本】・・・朝、帰りの会進行 始め・終わりの挨拶 
 【工夫】・・・教師不在の際の臨時先生

学級の一人ひとりが、どれかの当番に所属する。そして、掃除後の空いた時間10分程を打ち合わせの時間として、当番活動を進めていく。今まで「一人一当番」というメジャーな実践したこともあるが、なかなか定着が難しく、教師としても毎回声を掛けるのは苦しい。当然40人いれば、当番の数も40種類必要になるので、無理矢理ひねり出したような謎の当番も存在する。上記の8の仕事でさえ「ちょっと?」と思うものもあるが、後は子どもたちの判断に任せようと思う。

このように、学級経営や授業の進め方など、「自由度」があることで楽しく仕事ができる部分も多い。「ぜひ、共に!」と言いたいが、伝える人がいないので、ここに書きました。すみません。最後に、「こんな当番があると楽しそうだよ!」という柔軟な発想を思いついた人は、ぜひコメント欄にアイデアください!よろしくお願いします。

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