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アニメプロデューサー志望必見!!!独断!!重要なアニメ10選

はじめに

アニメプロデューサーを目指して邁進中のとびたです。
今回はアニメプロデューサー志望として10作品観ておくべきアニメを選んでみました。かなり偏った視点かもなんですがご参考になれば幸いです!
それではどうぞ!


①太陽の王子ホルス 1969

監督:高畑勲
 東映動画が打倒ディズニーを掲げて製作した作品。高畑さん初監督映画。
徹底的に丁寧な作りと動きを追求した今作は当時流行っていたリミテッドアニメ (あまり動かさないアニメ)へのアンチテーゼとして作られた。興行成績は最低だったものの、後のジブリ作品へと繋がるテーマの詰まった作品である。

(映画 あしたのジョー2)
監督:出崎統
 東映動画のライバル虫プロで制作された作品。当時熱狂的な人気を誇っていた原作「あしたのジョー」。リミテッドアニメの集大成と呼ばれるこのアニメは劇画 と並ぶサブカルの潮流だったと私は考えている。しかし東映動画の高畑、宮崎に押される形でリミテッドアニメは衰退していく。現代アニメと接続はしづらい作品群ではあるが最高視聴率29%を誇った時代を代表する作品。

②うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー 1984

監督:押井守
 今回監督一人につき一作品で選んでいるためこれを選んだが、「攻殻機動隊ゴースト・イン・ザ・シェル」や「イノセンス」、「パトレイバー the movie 2」な ど押井監督は数多くの変革を生んだ。大きな理由としてはアニメを映画の地位に まで引き上げたということである。アニメは子どもが見る者だというイメージを ひっくり返し、大人が見る映画作品として昇華させた。実写特有の長回しの表現 や、うる星やつらとは異なる大人な世界観はアニメを映画にするとこうなると言っているようである。映画は世界観を描くものであるということが感じらレる。下手するとアニメ映画史において最も重要な作品かもしれない。

(劇場版 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア 1988)-見てない-
監督:富野由悠季
 正直どう判断していいかわからないけど一応いれた。うる星やつらと同じで大人 向けアニメを確立したガンダムだけど、その集大成と言われているから。

③AKIRA 1988

監督:大友克洋
 漫画家出身のアニメ監督。まず漫画での文脈について、フランスのバンドデシネやアメコミを愛読していた大友は圧倒的なリアリズムな世界を描いた。緻密で正確なパース感、世界がそこにあるかのような設定や人物描写は業界に衝撃を与えた。アメリカのサイバーパンクの影響(『ブレードランナー』や『ターミネーター』)をもろに受けていたサブカル界隈で熱狂的な支持を受ける。そのアニメ化は漫画の世界を性格に表現し、アニメの世界にもリアリズムを持ち込んだ。海外展開が前提だった作品であり、当時異例の10億の予算が組まれ、海外でヒットをした。この作品がきっかけとなって”ジャパニメーション”という言葉が生まれたと言われている。

(王立宇宙軍 オネアミスの翼 1987)
監督:山賀博之
 後のガイナックスメンバーが制作した伝説の映画。制作平均年齢20代(確か)でサンライズからぶんどったお金で作った若者の夢のような作品。ここらへんの話は漫画「アオイホノオ」に書かれているので読むと面白い。エヴァンゲリオンを生み出したクリエイター集団ガイナックスの渾身の作品。表現的に面白いところを言うと、世界を完全に創造しようとした点であろう。作品は東欧(?)っぽいが現実にはない世界、軍事と日常が共存する街。この世界を創造するために架空の言語を言語学をもとに作ったり、日用品を一からデザインした。ポッキーのような棒状の貨幣が出てくるが一瞬しか映らないのにデザインをしたのだという。物語もみんなで夢をかなえる非常に勇気をもらえる作品でありぜひ見てほしい。

④新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に 1997

監督:庵野秀明
 テレビシリーズと合わせてのこの評価。個人的に最もすごいアニメであると思っており、アニメって何か、オタクとは何かというアニメへの自己分析によってできた作品だと思っている。最後のシーンは社会現象をも巻き起こしオタクの熱を最も感じる時代だったなぁと思う。90年代はエヴァが象徴する暗黒の時代だったのだろうが、今に繋がるネットサブカルの文化の黎明の時期でもあった。

⑤もののけ姫 1997

監督:宮崎駿
 ジブリは避けようかと思ったがさすがにこの作品はすごすぎたのでいれた。この作品のすごかったところは大々的な宣伝を行ったところだろう。ローソンでのグッズ宣伝、ディズニーでの世界展開、日テレでのCM、監督によるイベント出演、など宣伝のためならなんでもやった。その裏にはプロデューサー鈴木さんがいるので何か鈴木さんの本を読むといいと思う。
内容面のポイントなのは混沌だと思っている。混沌とする勢力の中自分の居場所を見出し信じぬき行動することのかっこよさが心を射止めたのではないか。

⑥ポケモン ミュウツーの逆襲 1998

監督:湯山邦彦
 ポケモン人気の立役者。やっぱりIPビジネスはアニメによるブースとが必要だなと思う。今やポケモンは世界一のIPであるが、この映画がアメリカで日本映画初の週間興行ランキング初登場第1位になったことがきっかけではないかと思う。日本でも歴代映画興行7位を記録しポケモン人気を後押しした。IPビジネス面以外はあんまりよくわからないです…

(クレヨンしんちゃん モーレツ!オトナ帝国 2001)
監督:原恵一
 丁寧にアニメを描く天才原恵一の出世作。子供向けシリーズアニメでありながら、同大人ファンの熱量を爆発させた作品。暗黒の平成期であり、敵役の主張する「昔の邦画よかった。だから昔の世界に今を変えよう」というメッセージに心つかまれる大人の人は多かったのではないだろうか?しかし、それを乗り越えたうえでいまを 21世紀を生きるというメッセージは子どもも大人も感動させる。
クレヨンしんちゃんは湯浅正明(「ピンポン」)、水島努(「SIROBAKO」)など後に活躍するクリエイターを多く輩出している。

⑦時をかける少女 2006

監督:細田守
 今や世界の細田さんの初オリジナル映画。SF界の巨匠筒井康隆のアニメ化作品。何度も映像化されるこの作品であるが原田知世版「時をかける少女」も面白いのでぜひ。始め7館からはじまったがヒットし、全国配給が決まった作品であり、ポストジブリとしてファミリー向けアニメの存在感を強化した。口コミ、それは当時いよいよ大きな影響力を発揮し始めたネットを通して加速的に広がったことがヒットにつながった最初の映画作品(たぶん)。 

(映画けいおん! 2011)
監督:山田尚子
 好き。日常系の最高傑作だと思う。映画で海外旅行と卒業という形で日常に終わりを告げるのが最高。非日常と終わりを描いたこの作品であるが、京アニが生み出した日常系というジャンルへの一つの区切りを作ってくれた気がする。日常って面白いんだよというメッセージは永遠につづくかのような希望としてあった、しかし時間って流れるんだよということを成長や社会という重荷になる言葉を使わずに教えてくれた。前向きに学生生活を送ることを肯定された人も多いのではないか?
このように京アニブームというものが僕らの世代であった。その人たちが今のアニメ文化を支えている。一番影響が大きいのは「涼宮ハルヒの憂鬱」だと思うが「けいおん!」の方が好きなのでこっちを書いた。
監督の山田尚子さんは京アニの文脈以外でもリアルな空気感による透明感ある映像を作ったという文脈(撮影技術の文脈なので新海さんやクローバーワークスと近いかも~)で注目もできる人である。「聲の形」や「リズと青い鳥」などがある。

監督:新房 昭之
 アニメの幅を広げた作品であり、深夜アニメの映画化がヒットするということがわかった作品。萌えというオタク以外が入りづらい空間に犬カレー空間というアートを持ち込んだり、魔法少女へのアンチテーゼなど画期的な試みをした作品。ビジュアルとしては萌えがあるためビジネス活用も盛んにおこなわれており、今年新作映画が決まった。

(言の葉の庭 2013)
監督:新海誠
 新海さんもいろいろ見るべき点があると思うが、今回はデジタル技術の活用を重視して選ばせてもらった。今作の雨や光の繊細さはまさにデジタルアニメでしか行えない手法であり、特に撮影技法の重要さを伝える作品だったと思う。ここから新海作品の情報密度がぐっと上がったと思う。「君の名は」はもう論外なくらい重要な作品なので抜きました。

(楽園追放 2014)
監督:水島清二
 フル3Dでここまでの作品を作り切ったのがすごい気がするなぁ。この作品たちの中だと一番見劣りするかもだけど見ておくといいと思ったので載せました。

⑨この世界の片隅に 2016

監督:片淵須直
 戦争アニメを今作るのか!という衝撃。徹底的に時代考証された今作はドキュメンタリーアニメというジャンルを日本に持ち込んだように思える。「戦場にワルツを」というアカデミー賞作品を筆頭に海外では一定ドキュメンタリーのように現実を正確かつ鋭角的に描く作品がある。今作は広島と原爆という日本が抱える固有の痛みについて描き、どこの国にも繋がりうる普遍性から海外での評価も高い。また、クラウドファンディングから製作が始まったという出自の特異性、のんを主人公に起用するという芸能界へのアンチテーゼ、完成までのストーリーからマーケティング的にもすぐれていたと感じている。

⑩スパイダーマン:スパイダーバース 2019

監督:
ボブ・ペルシケッティ
ピーター・ラムジー
ロドニー・ロスマン

(羅生国戦記 2019)
監督:MTJJ木頭

 両作品とも注目すべき展は一緒である。今まで日本アニメの武器だと思われていたセルルックで完全に日本以上のクオリティの作品が出てきたのである。前者はアメリカでセルルック3Dで、後者は中国で手書きセルアニメで。



おまけ:表現的に面白い短編アニメ
→アニメってかっこいいを再認識できる作品群
 (*アート系多め)
そばへ
https://youtu.be/mzks2-xkAaU
FGO4周年PV
https://youtu.be/G9nHP6aRsjE
シシヤマザキ
https://youtu.be/oGRIbxOiBoA
久野遥子
https://youtu.be/7DkPNgpdhZA
PUPARIA
https://youtu.be/CWnqX41JHuM
老人と海
https://youtu.be/fwkiBRTzS5I
JEW
https://youtu.be/9Z_5L1075b8

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