「たわわ」批判派が本当に嫌な物の正体
はじめに
数ヶ月前から思うことがあり、Twitterをほぼ離れ今は通知入れてる公式系のツイートくらいしか見てない私ですが、たまたま見かけた話題がありました。
それがこちらを発端とするもの。
平たく言えば、人気漫画「月曜日のたわわ」の単行本の全面広告が日経新聞に掲載され、それを問題だと考えている人がフェミニスト・リベラルを中心に多くいる、という話です。いわゆる炎上案件です。
正直、私はこの漫画のことをよく知りません。韓国発のムーブメント「たわわチャレンジ」の元ネタだというのも今回知ったくらいです。そしてこの広告を見ただけではただの制服女子(未成年の高校生か、あるいはコスプレなのかどうかはこの一枚では分からなかったです)のイラストの広告だね、で終わりでした。なんで燃えてるんだろう?と不思議でした。
批判派の方の主張としては主に
・新聞広告で未成年の胸の大きい女子を搾取するようなものはダメ
・性犯罪を助長させる
・漫画の内容がダメ
・いやらしい目で見られた私のトラウマが蘇る
・未成年に欲情・癒しを求めるのはアウト
・創作でも内容は考えるべき
というものでした。
身も蓋も無く私の主張をいうと、
・この絵だけで未成年だと断言できるのすごいね
・どの法律に違反してるの?
・新聞広告を世に出すか出さないかを決めるのはあなたじゃなく新聞社です
・搾取と、性犯罪を助長させるという根拠どこ?
・内容云々なら、漫画内になんら問題描写ないけど…それ言ったらゴルゴ 13はじめ大抵の創作アウトだろ
・実在人物じゃなく絵だぞ。胸半分以上隠れてるぞ
・この物語はフィクションです。以下略
・あなたが言われたわけじゃない気にしすぎよ
・トラウマになる表現なんか人それぞれだし言い出したら何も世に出せないぞ
・癒しを求めることのどこに違法性があるの?
・未成年と成年の違いってそんな簡単につく?見た目成年でも未成年、あるいはその逆の人なんかいくらでもいるけど。じゃあそれ言ってるあなたは、目の前に見た目だけ成年の女子を裸で連れてきたら簡単に年齢判別して性欲コントロールできるんだね凄いね適当言うな
・法治国家の日本において、法律・憲法より大事なルールがある、とかいう根拠ゼロのお気持ちフルスロットルは論外です。法律嫌いなら無法地帯に引っ越して、どうぞ
ってな感じで、お話にもならないと思っています。まともに相手するのがバカバカしいレベルです。まあ、遅くとも多分今月中には批判派も飽きて鎮火し、次は新たな案件が燃えてるでしょう。娘の友達や快感インストールの時のように、何事もなかったかのように続いていくのではないでしょうか?
あと、性犯罪の男女別の「比率」「数」を根拠に問題視してる人(ぶっちゃけ具体的なデータが出てきたことないし、なんならむしろ若い世代の8割が問題ないと思ってるデータあるんですけどね)がいますが、それ根拠にするの間違いなく悪手なのでやめたほういいです。要するに数が少ないから逆はいいんだよ!ってことですよね?それ、LBGTは少数派だから彼らの言うことなんか聞かなくていい、というマイノリティ全否定の言論に繋がります。あなたがたのやってることを自分で否定することになりますよ。逆差別は存在しない、っていうのはそれを言ったら得をする人が広めようとしてる嘘です。逆差別はヨーロッパでも判例が出てるように、ちゃんと存在します。
そんなわけで、是非については明確な答えが出てるので触れるまでもありません。
しかし、なぜ批判派はあんなに嫌ってるんだろう?と疑問でした。読み捨てられる日刊の新聞、それも興味が無かったら読み飛ばしすらあり得る全面広告でここまでなんで嫌悪するんだろう?と。
その嫌悪の正体が、私がある記事に対して抱いた感情を読み解き、自分なりに答えを出せたので記録します。
批判派も実は問題だと思ってない
実のところ、批判派の方もあの広告に問題があるとか、性犯罪を助長させるとか、内容がダメだなんて本気で思ってる人なんかほぼ居ないと思うんです。
単に「ある何か」が物凄く嫌いなだけなんです。
ここで、あ!そのある何か、って広告の絵柄のことだね!なるほど!と思った方、答えを急ぎすぎです。あの広告の絵柄だって、胸の大きい人だって、批判派はそれだけならきっと嫌ってないでしょう。絵柄なんかごくありふれた絵柄ですし、これでアウトなら世の中の漫画ほぼ全部アウトです。「たわわ」自体も過去に一大ムーブメントのキッカケになったくらい浸透しており、連載開始から結構長い期間が経っているにも関わらず、これまで全く問題になって無かったことからも分かります。「たわわチャレンジ」は現役の女子高生の参加者も居ました。本当に批判派が未成年の搾取であり、大人はそれを防がなきゃかいけないと思ってるなら、その時に指摘してるのではないでしょうか?つまり批判派の未成年の搾取が問題、というのは単なる建前です。
後日、ある新聞の写真週刊誌(袋とじにヌードがある類のもの)の広告に、水着を着た17歳女子のグラビア告知がありましたが、そちらへの批判的な反応がほぼ無いことからも明白でしょう。
じゃあ、わかった!新聞に載ってることが嫌なんだ!と思った方、まだ答えを急ぎすぎです。別に新聞に載ってても、本当はあの人たち、それが悪いことだとは思ってませんよ。批判派全員が日経新聞の読者じゃないだろうし(そもそも別ニュースサイトの記事が発端だし)、ぶっちゃけそこまで深く考えて無いんじゃないかと。
じゃあ一体なんなんだよ!とお答えする前に…。
全く別の件ですけど、ある記事を見つけました。
最近主婦層の方の中で、絶大な支持を受けているタレントさんの子育て記事です。支持を受けている一方で、批判もかなりあります。
内容は今回本筋じゃないのでほぼ触れませんが、簡単に言うと「パパが育児やるのは当たり前、感謝されたいとか甘えるな」という内容です。
ちゃんと読んでみると、これ私はすごく共感したし、概ね賛成なんです。しっかりママに感謝の気持ちを言葉にして伝えよう、とかすごくいいことが書かれてると思います。あえて反論するなら、
・ママだってパパが居なきゃすごくしんどいんだから、ママもちゃんと感謝の言葉を伝えるべき
・当たり前、というけど当たり前が当たり前に出来るってすごいことだしそれ自体に価値があるのでは?コロナで当たり前なんか簡単に崩れ去ることがこの数年で皆分かったはず。「当たり前のことが出来てすごい!」って言い合える社会にすればいいと思います
ってくらいですかね。
このように賛成なんですが、何故か得体の知れないモヤっとした感情がありました。(ちなみに、もう一人の東大のジェンダー教授の記事は、一文目から勝手な決め付けをしてきていて読む気無くなったので読んで無いです)
それは、「この記事」ではなく、「この記事を見てウンウンうなづき間違った形で自己肯定してる主婦様ママ様への嫌悪」でした。
※ここでいう主婦様・ママ様というのは、ごく一部の「自分だけが大変だと思っていて権利の主張ばかりして自分は何も与えない人」のことだけを指してます。大多数のちゃんとした「母親」「主婦」の方は全く指していません。こんなこと書かなくても、大抵の方はわかって頂けてると思いますが。
記事を読んで、そうだ!私は苦労してるんだ!と吹き上がってる人の存在が凄く嫌だったんです。ポテサラ爺騒動の時も、ポテサラ爺そのものにも嫌悪感がありましたが、それを殴り棒にしてる人も凄く嫌でした。
そしてこの「対象そのものじゃなく対象をありがたがってる人」への嫌悪感、これ、もしかしてたわわの広告を嫌がってる人の感情に近いんじゃないか?と思いました。
つまりどういうことかと言うと…。
「たわわ」批判派が本当に嫌ってるのは「たわわ」の広告でも作品でも絵柄でも未成年巨乳女子でも無く、新聞に載ったことでも無く、「あれを見て喜んでそうな人達の存在」でしょう。
批判派の大多数を占めるフェミニスト・リベラルが、主にオタクやおじさんを始めとする、自分に賛同しない人を極端に嫌うのは、これまでの炎上案件を見る限り明白です。それは、オタク・おじさんじゃなくても彼らに賛同する女性であっても同じです。単に、自分の嫌いな人が喜ぶのが嫌なんです。ではなぜそれらの人が嫌いなのか?というと、そこに理由は無いと思います。ゴキブリを見て気持ち悪い、と思うのと同じで本能的なものでしょう。心からのお気持ち嫌悪です。非常に簡単ですね。
なおこういうと絶対に批判派から「私もオタクですが」と言われると思いますが、典型的I have black friends論法であり信じてはいけません。あちらの人が言うところの「本来のフェミニズムには賛成」という言葉を信じるな、と同じことです。百歩譲ってオタクでも、何かをエゴで排除して規範を決めつける、なんてオタクがやっていいことではありません。それがクリエイターなら尚更です。
シンプルですが、それゆえこの「真の感情」は、批判派の方でもちゃんと認識できてる人は少ないと思います。無自覚な嫌悪です。なぜかと言うと、先に述べた通り本能的なものであり、説明ができないからです。
ただ…。残念ながら少ないとはいえ、心の底から本気であれが問題だと思ってる人は存在します。理由?Twitterって、そういう人が集まる場所なんです。単に理解力が無さすぎる人・感情を全く制御できない人の他、放っておけばいい捨て垢に本気で絡んで、放火を広げてることに気付いていない論客気取りの垢とか、露料理を紹介しただけで戦争を肯定している!と因縁をつけてくる人とか、いますよね?そんな感じの人です。「そういう人」の受け皿がTwitterなんです。他のコミュニティでそんなレベルの人、見たことないですよ。ヤフコメの民度も大概ですが、そのヤフコメですらもっと冷静です。せいぜい論客気取りを見かけるくらいです。
「キライ」なことは悪いことじゃない
要するに、この騒動は単に「こいつらキモい、キライ」というだけの主張に、無理矢理搾取だ倫理がと言ってるからややこしくなってるんです。今回だけでなく、今までの似たような炎上案件って大体これです。
別に「キライ」なことは悪くないんだからそれでいいじゃないか、と思います。嫌いなものなんか誰だって存在します。
ただ、ハッキリ認めてそう言いませんか?とは思います。
たとえ「キライ」のようなネガティブな感情でも、言うだけならその行いは尊重されるべきです(ただ、それが受け入れられるかどうかまでは保証できませんが)。なぜ批判派がそれを認めず、理屈捏ねてまで自分は正しい正義の行いをしている!と自分を綺麗なままにしておきたいのか、そして何故問題の無いものをキライというだけで世の中から消そうとしてるのか、全く共感できません。私が「それを悪い意味でありがたがる人」の存在を嫌っている先の子育て記事も、排除しようだなんて一瞬でも思ったことなんかありません。今回の件で批判派に歩み寄り理解しようと思いましたが、ここだけはどうしても理解できませんでした。
批判派が理屈を捏ねたがるのは、日本における、奥ゆかしいことが美徳、という価値観に呪われてるような気がします。キライという感情を、屁理屈という卑しい化粧で塗り固めて誤魔化そうとしてるわけです。そういった間違った奥ゆかしさを発揮してしまっています。批判派には普段日本に居ながら日本を嫌ってる方も居ます。そういう日本嫌いの人が悪い意味で日本の価値観に縛られてる、全然笑えません。
※そういえば「たわわ」原作者の方は過去に嫌韓中のようなツイートをし炎上してると知りました。もしかして、(あるスポーツ選手の「ある国」発言が燃えたように)批判派の性質上このこともキライの理由になってるのかも?と思いました。私も見ましたが、確かに品は無く褒められたことではありません。ただ、あれをガチヘイトと言うのはちょっと言い過ぎじゃない?と思いました。二度目の世界を〜の人と違ってあからさまな蔑称を使ってるわけでは無かったんで。
「キライ」という「弱さ」から逃げるな
キツイこと言いますが…。
「キライ」を認めないのは、自分の弱さから逃げてるだけに感じます。
弱いこと自体全然悪いことではありません。一握りの天才以外、誰しも弱いです。しかし、そこから逃げ続けている人こそ、本当に弱い人であり、弱さを受け入れられないのは悪いことだと思います。確かに、自分の弱さを認めるのはすごく怖いし勇気がいります。けど、それを乗り越えられない人はずっと自分の殻に閉じこもったまま、一生何者にもなれないまま終わるのではないでしょうか。
弱さを認めること、すごく大事だと思います。
これは批判派だけに向けておらず、全ての方、なにより自戒の念も込めています。
とはいえ…。残酷なことを言いますと、弱さを認められる人はそもそも理屈捏ねて本音隠して攻撃なんかしないでしょうし、「本当の意味で弱い人」はここまで言ったところで絶対に自分は違うと思ってるでしょうし気付けません。こんな人を見かけたら、最初から見えなかったことにしておくのが一番でしょう。大丈夫、その程度の人の影響力なんか皆無だし社会に何の影響もありません。まともな社会生活を送ってる方なら、彼らのような人を周りで見かけることは無いかと思います。ネットの中だけの生き物です。見なければ何の害にもなりません。
批判派の著名人の本心
批判派の方の中には、フェミニスト・リベラルとして高名な方も存在します。あるリベラル系の大手ニュースサイトに寄稿されてる方もいました。
こういった方々は、実名の方も多いし、実績を残してる方ばかりです。そのような方は、頭もそこまで悪くないです。おそらく、心の底から本気であの広告が絶対におかしいなんて思ってる人はほぼ居ないでしょう。「キライ」が自覚できてる人だってかなりいるでしょう。
では、何故そのような一定のレベルより高い人まで、明らかにおかしい理屈を捏ねてあの広告を排除しようとするのか?
稼ぎと自分の名誉の為でしょう。
著名人の方やニュースサイトは、自分の利益のために「そのレベルの人たち」を利用してるんです。本当は何の問題も無いこと分かってるけど、そのレベルの人たちが喜びそうなことを言って食い物にしている。ビジネス的な理由でしょう。まさに弱者から毟り取る、詐欺と同じ構造です。また、支持を集めることでリベラル系著名人の中でそれなりのポストに自分を持っていこう、なんて計算もあるでしょう。
そこまでの目的じゃなくても、承認欲求満たしの為に媚びたことを言っている、という例もあるかと思います。オタク嫌い発言のような極端な発言は支持を得やすいですし。これについてはオタク嫌い系の発言じゃなくても、たとえば愛国系や反フェミニズム系の論調でも、フォロワー数多い人が自分の支持者に向けて耳障りのいいことをツイートするのも同じ構図だと思うので、Twitter特有の現象かもしれません。アフィブログがPVのためにわざと煽るようなタイトルの記事を書くようなものですね。
著名人のビジネスには批判派だけじゃなく、それに反応してる全ての人が利用されています。あの人たちは騒げば騒ぐほど都合がいいです。自分が注目される機会が増えるわけですから。過去の炎上案件にて、出来るだけ騒いでください、と発言したフェミニストの方もいました。そういう風に火事場が増えたら喜びます。分かりやすい例なら、ニュースサイトやアフィブログはPVが伸びればそれだけ広告料が増えるわけで、直接的な利益があります。
では、この人たちに利用されないようにするにはどうしたらいいでしょうか?
すごく簡単です。
無視してください。
この人たちが一番嫌なのは、「無視される」ことです。
5chの荒らしと一緒で、構ったら構っただけ都合が良くなるし喜びます。
おわりに
お気持ち全開で徒然なるままに書きましたが、これが正解だというわけではありません。私自身の現状の答えがこれだ、というだけです。ただ、得体の知れないものの正体を自分なりに言語化出来た、これは大きな収穫でした。
そのキッカケを下さった「たわわ」とタレントさんには心から感謝しております。
再度述べますが、嫌いなことは悪いことじゃありません。
でも、そこで終わらせておこうね、嫌いだからってワガママで消そうとしちゃダメだよ、と。
当たり前ですがどんな物でも、ある人の嫌いはある人の好きでもあるんです。まず、それを受け入れてみませんか?
そして、嫌いなものに目を向けるより好きなものに目を向けませんか?
これは決して簡単なことではありません。大ヒットアニメ「ケムリクサ」でも、「好きなこと見つけるのは嫌いなこと見つけるより難しい」というセリフがありましたが、本当にそうだと思います。でも少しでもいいから、「キライ」より「スキ」に目が行くようにした方が楽しいんじゃないかな、とそう思います。
だから、私はもう今noteを最後に、面倒なことには一切関わりません。
最後に、最近アニメでも放映されたドラえもんのエピソード「どくさいスイッチ」から、ドラえもんのあるセリフをご紹介します。
「気に入らないからってつぎつぎにけしていけば、きりのないことになるんだよ。わかった?」
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