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戦争と投資

このテーマは書かねばならぬと思っていた。
戦争なんてなくなって世界が平和であればいいと思うが、投資家はどんな状況であってもマーケットから目を逸らしてはいけない。世界に対する願いとマーケットは切り離して考える必要がある。

「アノマリー投資」より

ちょっとマニアックな投資本「アノマリー投資」の2章「戦争と平和」に、上記の図がある。
戦争はインフレを引き起こす。物価が倍になったり、3倍になったり、戦争が長引くほどCPIの上昇がすさまじい。
だが、それをエネルギーとして蓄積するがごとく、その後にものすごい勢いで株価が上昇しているのだ。

わたしが、無邪気にバブルが崩壊する。崩壊に備えよ。なんて言っていられない理由がここにある。
株価の暴落よりも暴騰のほうがよっぽどリスクだ。
これは投資スタイルにもよるだろう。
短期のトレーディングでがんがん上値を追える人は、素晴らしい時代が到来したで話が済む。
わたしのようなバリュー投資をベースにしたスタイルにはきつい! 高くて買えない。そう思っているうちにさらに高くなる。これまでの勉強など全く無意味。自由を乗せたヘリコプターを、せいぜいビルの3Fから、絶望の気持ちで眺めることになる。
そんな風景が目に浮かぶようだ。

だから、その前に買うしかないのだ。暴落リスクに怯えながらも買うしかない。
投資額は、少なすぎるよりは、多すぎるくらいがいい。
現在のわたしのキャッシュ比率は10%を切っている。

(ここからは、通常は推奨されないだろうことを書きます)
暴落が来るなら、信用買いで応じるまで。
そもそも株式投資のリターンは知れている。インデックスの平均リターンが7%くらいだとして、投資家としてのアルファを乗せれるとしてもプラス数パーセントくらい。
では、何がリターンの総額を決めるかというと、投資額の大きさ。
そう考えると、信用買いは一概に悪いことではない。

投資活動は、会社を経営していると考えるとよいと思う。
一般的な会社の財務諸表を見てみると、自己資本に他人資本(銀行借り入れなど)でレバレッジをかけていることがわかる。
ネット証券だと、信用買いのコストは年間3%くらいではないかと思う。
信用力のない個人に3%で貸し付けてくれるなんて、非常に良心的だと感じてしまうのだが。

将来の自分に告げる。
暴落が起きたら躊躇せずに買い下がれ。
絶対に怖いだろうが、それでも前に進め。

バリュー投資と言いながら、おまえは慎重なのか、大胆なのか、どっちだと言われそうだ。
投資は戦争なのだ。自由を勝ち取るための。

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