私は高卒ではない?!

※本記事ではその事実について述べたいのではなく、その事実を知ったことで、自分が感じたことをそのまま書いているだけなので、もしかしたら認識不足による勘違いがあるかもしれませんが、専門的なご指摘や討論は、筆者にはしないでいただきたい。
 あくまでも一つのエッセイのねたとしてさらっと読んでいただけたらありがたいのですが、それでももし不快な気持ちにさせてしまったり、誤解を与えてしまっていたりするようなら先に謝っておきます。申し訳ありませんでした。

特別支援学校から高卒資格を目指す方法について解説
https://www.find-tsushinsei.net/shogai/kosotu.html?fbclid=IwAR1qTpUSPTKg9IHfk2vWi2OHBly_zhP0FLm9ljEeUbLTaul3oLlOYdDC5gs

 何気なく見ていたTwitterのtlに流れてきたこの記事(上のリンクアドレス)を読んで、私は本当にショックを受けた。
 裏切られた!だまされた!そんな苛立ちや絶望感がこみ上げてくる。
 私は幼い頃からずっと盲学校(現在は視覚特別支援学校と呼ばれているところが多いが、長ったらしいのでここではあえて盲学校と記させてもらう)で過ごしてきた。
 簡単に説明しておくと、盲学校は、幼稚部、小学部、中学部、高等部普通科(一般でいうところの高校)、さらには按摩マッサージ指圧士や、針灸の国家資格が取得できたり、音楽や情報処理などの勉強ができる高等部選考科がある。
 私は幼稚部から高等部普通科までを地元の盲学校で、選考科は京都の盲学校に進んだ(地元の盲学校には音楽を勉強できる科が無かったから)。
 ただ視覚障碍者ではない人に、盲学校のことを話したり伝えたりする時に、「高等部普通科」や「選考科」と言っても分かってもらいにくいので、「高校」や「専門学校」と言うようにしてきた。
 自分自身でも、高等部普通科は一般高校で、高等部選考科は専門学校であると思い込んでいた。
 だから自分は高校を出た後音楽の専門学校に行ったのだとばかり思っていたのだ。
 ところが上の記事によると、どうやら私は高卒認定の資格を得たことにはならないというのだ。盲学校の高等部普通科や選考科、またその他の特別支援学校の高等部を卒業して得られるのは、高卒認定ではなく、「特別支援学校高等部卒業」という資格なのだそうだ(ちなみにこの資格は大学受験には使えるそうだ)。
 その考えでいくと、盲学校の高等部普通科を出た後選考科音楽科を卒業した私は、高卒にも、専門学校卒にも当たらず、一般的には中卒ということになるそうなのだ。
 今更そんなことを言われてもという感じである。
 この事実を知って、自分のこれまでの過去を否定されたみたいで本当にショックだった。
 盲学校の先生からも、そのようなことは1度も言われたことはなかった。どうして教えてくださらなかったのだろうか。
 どうせ学生の私たちにそんなことを話したところで理解できないだろうと思ったのだろうか。
 そうだったとしても、何となくでいいからその事実を頭の片隅に置いておきたかった。そうすれば社会に出た時少しでも自分を偽ったり、気を張ったり、いきり立ったりする必要もなかったかもしれないのに。今よりももう少しナチュラルに生きることだってできたかもしれないのに。
 でももしかしたら盲学校の先生方も、このことを知らなかったのではとも思った。そうだとしたら、教えてくれなくても仕方ないことなのだが。
 べつに今更学歴を気にするようなこともないのだけれど、それでも自分が歩んできた現実と、一般的な現実とのギャップを知って愕然とした。
 でもいつまでも落ち込んでばかりはいられない。世間的には高卒でなかろうが、一般的には中卒扱いになろうが、それはそれとして、自分らしい人生を歩んでいけたらそれで良いのだと思いたい。

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