Diversity of the Pacific Ocean coral reef microbiome
1. 本研究の学術的背景,研究課題の核心をなす学術的「問い」は何ですか?
本研究の学術的背景は、地球上にある最も多様な生態系の一つであるサンゴ礁において、微生物が果たす重要な役割に焦点を当てます。微生物が健康や栄養に寄与している多細胞生物の多様性には注目されていますが、オーシャンスケールでのサンゴ礁微生物群集の多様性や分布についてはまだ十分に解明されていません。
2. 本研究の目的及び学術的独自性と創造性は何ですか?
本研究の目的は、太平洋において複数のサンゴの形態や魚種、プランクトンを調査し、サンゴ礁の微生物群集の組成と生態地理を評価することです。独自性と創造性は、地球上の総細胞バイオ量の約1/3がサンゴ礁の微生物で占められているという驚異的な豊かさの発見にあります。
3. 本研究の着想に至った経緯や、関連する国内外の研究動向と本研究の位置づけは何ですか?
近年、サンゴ礁の微生物群集に関する研究が注目されており、さまざまな国や機関による調査が行われています。本研究は、未踏のオーシャンスケールでサンゴ礁の微生物群集を解析することに特化したものであり、新しい研究テクニックを活用しています。
4. 本研究で何をどのように、どこまで明らかにした?
本研究では、太平洋の99のサンゴ礁からサンプリングされた微生物から、サンゴ礁生態系の豊かさがどのように分布しているかを評価しました。結果、地球上の全ての総細胞バイオ量の約1/3がサンゴ礁の微生物であることが明らかになり、微生物がサンゴ礁生態系に果たす重要な役割を裏付けました。
5. 本研究の有効性はどのように検証した?
本研究では、太平洋における広範なサンプリングを行い、サンゴ礁における微生物多様性の豊かさや、地理的要因による分布など、新たな洞察を得ることができました。これにより、サンゴ礁における微生物群集の生態学的な重要性を明らかにしました。