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【第一ステージ|HCU 高度治療室〜前編〜】

ここに来る前にICU|集中治療室に少し入って居ましたが、その時の記憶がありません。

後から家族に聞いた話では、精神状態が不安定で暴言を吐いたり暴れたりするので一時的にベッドにベルトで固定され、安定剤で眠らされたりしてたようです。

HCUに入ってからの戦いはやはり"頭痛との戦い"ですね!
私の場合は頭蓋骨に穴を開けて出血した血液を抜き取るには出血した箇所がとても難しい場所だった為に、更なる損傷や後遺症のリスクを回避する為、薬剤投与による方法が取られました。

薬剤投与による治療とは、要は漏れた血液を体内に吸収させて消滅させて行こう!という事でした。

ところが、この方法だと頭蓋骨と大脳の間にしばらくの間、血液の塊がある為に大脳が圧迫され、まぁ〜頭が痛いのなんのって。

お酒を飲む方なら分かると思いますが、ビールの二日酔いの最悪なパターンの頭痛が延々と続くと思って頂けたら間違いありません。

ですがこの時、ずっと我慢しなければいけないかといえばそうではなく、私の場合は坐薬を使って痛みを和らげて頂きました。出血量や出血場所により個人差はあると思いますが1週間程度で頭痛は落ち着いてきました。

この時、スマホはどうにか許可が出てSNSや友人にメールをしたりしましたが、内容は全く読めるものではありませんでした。
本人は完璧に書いているつもりでも、健常者が見れば意味不明な怪文書になっています。

もし、この記事をまさに今、脳出血でHCUの中で読んでる方がいらっしゃいましたら、どうか冷静に聞いてください。

メールやSNSへの投稿はやめてください。

これは、読めないから書くなという簡単な話ではありません。
スクショされ誰かに回されたり、仕事仲間やビジネス関係の人が見たら『もうダメだわ』と思われてしまう可能性が非常に高いからです。

大丈夫です。
余程、大々的に高次脳機能を破壊しない限り、HCUから一般病棟に上がる頃には普通にSNSもブログもメールもYouTubeも難無く出来るようになります。

ICUやHCUに居る間は特に焦りは禁物です。

先ずはゆっくり寝てください。

ADL(日常生活動作の指標)によってはまだまだベッドの起き上がり角度もゆるやかな角度までしか上げれない方もいらっしゃるでしょう。

今はまだ、焦ってはいけません。
イライラしてもいけません。
絶対にです。

あなたが居るその場所を経験して来た人間が言うのですから信じてください。

今はとにかくゆっくり休んで痛みを和らげる事を目指してください。

看護師さんや主治医もおっしゃるでしょうが、アイスノンや冷えピタを使うと少し楽にはなりますが、あまりオススメしません。

冷やせば楽かもしませんが、その分、出血した血の塊は硬くなる一方です。

辛いかもしませんが、そこにずっと居なくちゃいけない訳ではありません。

何度も言いますが、今は静かにゆっくり休んでください。

そして、ご家族の皆さんへ。

今は決して本人を刺激しないでください。

イライラして文句を言ったり、八つ当たりしたり、ワガママ言ったり、暴れたりするかもしません。ですが、それが"正常"です。そこに居るうちは本人にも何が何だか分からないくらい不安定です。

私の場合は、主治医の指示で家族にあまり面会に来ないよう言われたそうです。
それくらい不安定なんです。
怒りやイライラは血圧上昇にも繋がり、せっかく止まった出血がまた開いてしまう危険性もあります。

今はそっとしておいてください。
大丈夫です。"そこ"に入って居れば安心ですから。

次回:HCU後半をお届けします。

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