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職場で飴を無料で配ったら、経済が回り始めた話


こんにちは、坂です。
普段はスポーツ観戦記やハンドボール、スポーツ団体の話をしています。


最近、職場で小さな実験をやってみたので、今日はその結果を書いてみたいと思います。

・もらうより与えるほうが得だよね。でも、続けないと意味がないよね
・飴ってコスパの良いコミュニケーションツールだよね

という話です。


・職場に飴を常備している

僕、飴が好きなんです。リュックの中には常にストックがあります。

スポーツ観戦をするときも、毎回持って行ってます。たまに配ります。


職場でも、ボリボリ食べています。集中が切れてきたときとか、気分転換したいとき、飴に頼ります。

僕のデスクには写真のように、「飴ビン」が設置されています。ビンの中身が少なくなれば、買ってきて補充していきます。

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こんなビンがあるものだから、周りの人から「一個ちょうだい」と、よく言われます。僕も「いいっすよ」と答えて、飴を渡します。

飴をあげること自体に何の抵抗もないのですが、少しプロセスがめんどくさかったりします。

➀一個ちょうだい
➁いいっすよ
➂ビンを開ける
④飴を取る
⑤渡す

➁~⑤は僕が行う手順です。こうして文字に起こすと、改めてめんどくさいと思います。

僕としては勝手に取っていいよ~というスタンスなのですが、取る側としてはやはり気を遣いますよね。


・飴を無料配布してみた

さて、ここからが実験です。

飴を渡す手順の簡略化を主として、飴を取り巻く側面を変えるとどんな変化が起きるかを試してみました。

まずは設置条件を変えました。置く位置を通路側に変えて、フタの無いコップを容器にしました。

次に、無料で取ってもいいことを知らせるために、「ご自由にどうぞ」というメモを貼りました。

これで飴は「坂の所有物」から「坂からの配布物」になりました。

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・飴経済が回り始めた


最初の一週間の変化を書いていきますね。

まず、通路側に設置したことで、「坂のデスクには飴がある」という同僚の認知が増えました。

さらに、容器をコップにしたことで➂④⑤の作業がなくなって、気軽に飴を取る人が増えました。

ここだけ見ると、僕は「飴をタダで配るいい奴」として印象に残ります。

それはそれでいいんですが、飴を購入しているのは僕だけです。

しかも、飴をあげる量は増えて、僕ももちろん食べるので消費量が増えました。

これでは僕の金銭的な負担が大きくなるだけです。


二週目に入りました。

まぁ、大した負担でもないので飴の無料配布を続けていると、「この前はありがとう」と、飴を袋ごとくれる人が現れました。

一人ではなく、飴をあげた多くの人からもらいました。要は、僕が飴をあげたことに対する「お返し」ですね。

ありがたくいただいて、配布用コップに補充しました。おかげで僕は仕入れ値を0円で、飴をみんなに配ることができます。

つまり、僕が「飴を無料配布する」という行為に、飴を提供してくれるスポンサーがついた、と言えます。

飴を提供してくれた人は、また飴を貰いに来ます。その間に、初めて飴を貰う人も来て、同じように「お返し」をくれます。

飴を無料で配布することで、小さな経済が回り始めました。


・さらなる飴経済の発展のために

起きた出来事だけ見ると、不思議に思う方もいるかもしれません。

僕が飴2~3個を無料であげたら、その人から何倍もの量の飴が返ってきて、経済まで回り始めました。

ここから分かるのは、人は与えられたら返したくなる生き物ということ。そして、与えることに喜びを感じる生き物ということです。

「好意の返報性」だとか、「ギフティング文化」というやつですね。

つまり、、

➀飴をあげる
→僕は色んな人に配れて嬉しい、相手は飴をもらえて嬉しい
➁相手がお返しに飴をくれる
→相手はお返しできて嬉しい、僕は飴の配布が続けられて嬉しい

こんな循環が出来上がります。

ここで僕が考えなきゃいけないのは、お返しをくれる人が、もっと嬉しくなるような仕組み作りだと思います。


登場人物を整理しますね。

僕=僕
飴をもらってお返しをくれる人=Aさん
新しく飴をもらう人=Bさん

今のままだとBさんからすれば、Aさんの存在はわかりません。

飴を提供してくれているのはAさんですが、Bさんは僕から飴をもらっていると思います。

そうなると感謝されるのは僕だけで、Aさんはあまりいい気がしません。

ということで、飴がAさんから提供されていることをBさんに知らせる必要があります。「この飴は、Aさんからの提供です」みたいな。

そうすると、BさんはAさんに感謝して、Aさんも気持ちよくお返しすることができます。

Bさんも次第に飴を提供することに喜びを感じて、お返しをくれる人になるかもしれません。

全員が気持ちよく飴経済を回せるようになると、飴の消費量も供給量も増えます。

まとめると、、

・僕=プラットフォーム
→Aさんから手数料(飴)をもらう
・Aさん=企業
→僕を通じてBさんに飴を配る、認知度や好感度アップ
・Bさん=お客さん
→飴がほしいときに僕のところに来る、今後Aさんの立場になるかも

こんな形で、歯車が噛み合っていきました。


・与えるだけでは意味がない

「もらう」より「与えた」ほうが得だよ、という話はよく聞きますが、続けないと意味がないということを体験的に学ぶことができました。

一週目でやめていたら、飴は返ってきませんでした。

また、お返しでもらった飴は、そのほとんどを無料配布しています。

恐らく、僕が懐に入れる量(利益)を増やすと、気持ちよく感じる人(利用者)が少なくなります。

自分の取り分を考えたうえで与えないと、相手に良くない印象を持たれたり、自分が苦しくなっていく(今回は飴ですが)と思います。


・飴はコスパ最強のコミュニケーションツール


今回の実験で学べたことは、飴はコミュニケーションツールになることです。

今まであまり話したことない人でも、一粒10円もしない飴があれば、その後のコミュニケーションがうまくいく気がしました。

飴でなくてもいいのだと思うのですが、おそらく、

・どうぞ
・ありがとう
・どういたしまして

このやり取りを踏むことで、ある程度の信頼関係が構築されて、その後の関係がうまくいくんだと思います。

それが大した金銭的コストをかけずにできると考えると、めちゃくちゃコスパが良いと思います。

職場内だけではなくて、初めて会う人との別れ際とかに渡すと、好印象かもしれませんね。


・まとめ

・飴を無料配布したら、経済が回った
・飴はギフトになり得る
・気持ちよく与えることができる仕組み作りが大切
・与え「続けない」と、返ってこない
・飴はコスパの良いコミュニケーションツール


これから遭遇した方には、飴あげますね。


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