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夏の終わりのノスタルジー

まだリリースされていない新曲ですが、今回、「日本の夏の終わり」をイメージした曲という事で、その曲に込めた「想い」を自分なりに考えてみたいと思います。
 
そもそもHANCEの世界観として、日本のイメージはほとんどもたれていなかったと思います。
 
デビュー曲の「夜と嘘」や「バレンシアの空」などはスペインで撮影していますし、その他の曲についても、どちらかと言うと、僕自身が、世界の色々な場所を旅してきた結果として、異国情緒溢れるイメージを形にしてきたものでした。
 
恐らく、その方向性は今後も変わる事は無いのですが、日本も世界の一部であり、僕自身が生粋の日本人で、生まれ育って、今も暮らしているのも日本なわけで、日本的な要素が、自分の中から生まれてくるのは、極めて自然な事だと感じます。
 
何より、僕自身は、島根県の片田舎で生まれ育ちましたので、日本の原風景は、幼少の頃から体内に刷り込まれており、今回のタイミングで新曲が生まれなかったとしても、どこかでその部分は出てくるだろうとは薄々思っていました。
 
HANCEは自身の曲を「シネマティックミュージック」と呼んでおり、ほとんどの楽曲は映画の世界のようなノスタルジックなイメージを元に作っています。
 
そして、今回、その「シネマティックミュージック」のイメージ、舞台は、日本。
 
そして、夏の終わりのノスタルジーを音や映像として表現していきます。
 
普段、自身の曲を作る時、どちらかと言うと、自分自身の感覚を媒介として、ともすれば、少し独善的に世界観を構築し形にしていくのですが、今回は、もっと適切な距離感を取って、日本人として(言葉を選ばずに偉そうに言えば、日本人代表として)言葉やメロディを紡いだ感覚があります。
 
わかりやすく言えば、「日本人なら、誰でもこういう感覚持っているよね?」というイメージでしょうか。
 
言葉に表さなくとも、日本人だからこそ、感じ取る事が出来る、繊細な「侘び・寂び」のようなものはやはり、どこかにあるような気がするのです。
 
みなさんもきっと大好きで、僕も大好きなジブリの作品で「となりのトトロ」がありますが、まさにあの連帯感。レンジが広く、奥深い、共通の感覚を形にしたいと思いました。
 
少しでも多くの方が感情移入出来るように、言葉やメロディを選んでいった結果が今作のテーマです。(トトロのように結果的に海外の方の琴線にも触れると良いのですが)
 
子供から年配の方まで。多くの世代の方に聴いていただきたい作品です。
 
あともう少し。楽しみにしていて下さいね。HANCE
 
 



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