無償の愛
長男は絵を描くことが好きだ。
今日も1人机に向かって絵を描いていた。
完成すると、わたしのところに駆け寄ってきて見せてくれた。
「できた〜、みて〜!」
得意げな笑み。
ピンクのクレヨンで、人が5人かいてある。
1つ1つ聞くと、お母さん、長男、次男、お母さんの友だち、アキちゃん(わたしの姉)とのこと。
まわりにピンクの模様があり、それはハートマークらしい。
「幸せなの」と長男は言った。
「お母さんがいて幸せなの。」
子どもはいつもそうだ。
不意打ちで愛をくれる。
抱えきれない無償の愛を手渡してくる。
そして、一緒にいられるだけで幸せなんだってことを思い出させてくれる。
この愛を彼らはいつまでくれるんだろう。
5歳か6歳くらいまでだろうか。
わからないけど、その先のわたしにできることは、抱えきれないほどもらった無償の愛を、少しずつ少しずつ返していくことだけだと思う。いろいろな形で、自分の命の終わるそのときまで。
そうやって人間は愛を繋げてきたのではないだろうか。
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