夫婦別姓のメリットとは?気にはなっていたけど実際どうなの?
最近話題の「夫婦別姓」。実際にこれから籍を入れる女性の中には、考えているという方もいるのではないでしょうか?
今回は、結婚後も妻と夫が別々の苗字を使用する「夫婦別姓」について基本的な知識を学んでいきましょう。
どのくらいの人が希望しているの?
内閣府が2017年に行った「家族の法制に関する世論調査」では、夫婦別姓に肯定的と答えた回答者のうち、法律が変わった場合に夫婦別姓を希望すると答えた女性は20.5%に上りました。
どうして夫婦別姓がいいの?
夫婦別姓を希望する人は「苗字を変えると仕事で不便だから」というものが最も多い理由の一つ。
他にも「実家が一人っ子で名前を継ぐ子供が他にいない」「今までの自分が失われてしまったような感じを持ってしまう…」など様々な理由から夫婦別姓を希望する女性がいるようです。
法律上「夫婦別姓は認められてない」
日本では民法で「籍を入れたら、夫婦は必ず同じ苗字を使う」ことが定められています。(民法750条)そのため、残念ながら現在のところ「法律上」夫婦別姓はまだ認められていません。
従って、夫婦が別々の苗字を使うには…
1:籍を入れて戸籍上の名前は変更するが、日常生活では通称として旧姓を使い続ける
2:籍を入れず事実婚とする
この2つの選択肢から選ぶこととなります。
この記事では「1:通称を使用して」夫婦別姓をする場合について紹介していきます。どんなところが夫婦同姓を選ぶカップルと違ってくるのでしょうか?
通称を使用した夫婦別姓とは?
通称として旧姓を使用する場合には、夫婦として通常通り籍を入れることになります。法的には普通の婚姻関係と変わりません。
従って「配偶者控除」や「相続の控除」など税金面での優遇措置も、普通の夫婦と変わらずに受けることができます。子供が生まれた際も特別な手続きは不要です。
通称を使用する場合の手続き
「通称」を使用する場合では、戸籍上は名前が変わっているため、身分証の氏名などは必ず変更する必要があります。「通称」とはざっくり言うと“ニックネーム”のようなもの。
結婚後に作る銀行口座やパスポートなど、正式な場面では戸籍上の名前を使うことになるでしょう。
通称を使用する場合の注意点
通称は現在のところ公的な身分証には表示されないため、“通称としての自分の名前”で身分を証明できるものはありません。
そのため、旧姓で届いた荷物を受け取る際や、旧姓でホテルを予約した際に、本人であることを証明するのが困難になってしまいます。通称を使う場合には、本名との使い分けに気をつける必要がありそうです。
通称を使用した場合のメリット
苗字を変更することで、知られてしまう「結婚」「離婚」などの婚姻歴。日本ではあまり重要とされていない風潮がありますが、ヨーロッパでは立派な個人情報として扱われているのだとか。
旧姓を使い続けることによって、周りに余計な気を使われることもなくなります。
どこでどの名前を使うかは、必要に応じて自分で決めることが可能。「職場では今まで通り旧姓で…」「子供の学校では、混乱を避けるため夫の苗字で…」などとTPOに合わせて自由に使い分けができるのは大きなメリットですね。
ただし、職場では社会保険等の変更等の手続きが必要なため、最低限の結婚報告はした方が良いでしょう。
まとめ
名前の変更は女性の人生にとって、とても大きなイベントです。パートナーともよく話し合って、最良の選択ができるといいですね。
籍を入れずに事実婚という選択肢もありますので、そちらの記事も読んでみてください。
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