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ストレスフリーな石積みなんてない!

とっとと成仏してください②の初稿を書いていた時、こんな記事を書いた。

私は2巻の初稿に限らず、大体は賽の河原で石積みをする羽目になる。
羽目になると言っているが、自分で好きでやっているのだ。
いや、好きと言うか、気になってしまう、というか。

短編でも中編でも長編でも、私は冒頭がしっくりこないと、どうしても先を書けないタイプだ。
完璧主義ではない。だって冒頭がしっくりこない、以外はあまり気にしないから’(それもどうなのか)

何枚、何十枚進んでいようとも「冒頭が気になるから、この枚数まできてもなんだか違う」となり、10枚なら簡単に0枚からスタートするし、4,50枚もよくあるし、2巻の初稿は80枚書いてから0からスタートしている。

ちなみにこれは、担当さんに何か言われてるとか、注意されているわけではない。
もう完全に自分の判断というより、趣味である。
ただただ変なところにこだわるだけなのだ。

そして、今はとっとと成仏してください③の初稿なのだけれど。
今回はなかなかうまいこと初稿が進まない。
それは、賽の河原で石積み発動しまくりだったからだ。

10枚とか20枚書いただけなら、すぐに0枚に戻してしまう。
掴みは大事だし、実際に担当さんにも「掴みが良いです」と褒めてもらえている。
だから、冒頭もとても大事だ。
でも、今回はその冒頭がなかなか決まらない。

それなら最後まで書いてから、また書き直せばいい、と思ったこともある。

でも、最後まで書いて「冒頭が気になる、ああ、こんなふうに進んだからここも、あそこも、もう1から書きたい」となりそうで怖い。

とっとと成仏してくださいは、➀も②も400字詰原稿用紙に200枚ぐらいだ。

私からすれば長編である。文字数は5万文字くらいだけど……。

それを冒頭気にせずざーっと書いて、あとで読んで「気になるから1から!」とかどんな苦行なの。

私の場合、冒頭のテンポをずっと引きずるので、冒頭のつかみが自分で読んでイマイチだと、たぶんそのまま微妙な出来になると思うんだ。

そういうわけで、もうここ一週間くらい、とにかく納得できる掴みで書けるまで、書いては戻り、書いては戻り、をしていた。
楽しく書けるんだから、賽の河原で石積みだって楽しい。
そう思えていたのは一昨日くらいまでだった。

さすがに冒頭ばかりを書くのは疲れてきた。
話が進まないので、書いてる自分はまったく目新しくない。
これ前も書いたなー、と思いながら書くのはあまり楽しくない。

昨夜、なんとか納得できる冒頭になった。
ようやく石積みの終わりが見えたかもしれない。
今日、読み返して「これなら大丈夫!」と思えれば、私は自分で積み上げた石タワーを自分で壊さずに済むのだ。

……本当、なにやってるんだろうね?

でも、楽しくないとか言ってはいるけど、他の仕事するよりも百億倍(数の出し方が幼い)楽しいんだよ。
そうは言いつつ、やっぱ先を書きたい!
だからもう石のタワーを上へ上へ、伸ばしたい!

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