煩悩(8)「好きになれない」症候群

煩悩前に、最近Twitterで感想をいただいたり、直接うかがったりする機会が立て続けに起こりました。「読んでくださっている方からの声が最も力になります」という、クリエイター風の発言をまさか自分がすることになるとは……と、驚いています。とにもかくにも、ありがとうございます。素直に嬉しいです。

さて、5年目の彼氏と別れたばかりの私は、少々パニックになりました。

このマガジンの説明でも触れていますが、別れた当時、人生の4分の1をその人の隣で過ごしていたわけです。友人の時代を含めると、5年以上前は人として大好きで仕方なかったはずの人間。そんな人と色々ムリになって別れることになったという出来事は、やはり少なからずショックでした。

ショックが癒えないままの頭に浮かんだのは「本当は異性として好きではなかったのではないか」という不安でした。

基本、私には「生理的に無理」という友人はいません。この世に一人しかいません。そんな私が、ある特定の人を受け付けられなくなってしまった。つまり、そもそもその人のことが「大好き」ではなかったのではないか、自分の気持ちに何かしらウソをついてお付き合いしていたのではないか、といった思考回路に突入してしまいました。

かなり弱っていたのでしょう、いつもなら何でもペチャクチャ話せてしまう友人にも打ち明けられず、前回のクソ重い相談をさせてもらっていた幼なじみにも今回は言えず、辿り着いたのは「5年目の彼氏の前の彼氏」でした。

心の弱った女性が、クソビッチになる気持ちが少しわかる気がしました。

現在、彼には付き合っている彼女がいるのですが(時々相談されていた)、彼もまた中学生時代からの旧友。JYK(前回参照)な私のクソな面を知る数少ない人間のひとりです。

そんな彼に言わせれば「いや絶対に好きだったでしょ、過去の気持ちまで変える必要ないよ」(原文ママ)とのこと。なんだか、かつて自分が付き合っていた男とは思えない、まったく違う男性のように思えました。

つまり、私は「誰かを好きになること」に対して恐怖心を感じるようになってしまったのでした。その恐怖心がこじれて「彼のことも好きではなかったかもしれない」という不安を招いてしまったようです。

今後の目標は「過去の自分を信じる」ことです。あれ、今回の煩悩は後悔色が薄めですね。前向きに、別れた相手のことを好きになった昔の自分、その時の感情はずっと大切にしていきたい、という思いが芽生えました。

後悔から生まれた考えは、何かしらの犠牲を伴っています。それでも、キレイなものはキレイだし、醜いものは醜いままです。

だからこそ、大好きだった想い出そのままを、時間をかけて愛し続けていたい、と思いますね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?