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ポートレイトレクチャー「30.被写体との距離感が大切」

ポートレイトにおいてはその距離感がとても大切だと思います。
距離感というのは、物理的な距離ではありません。
また、アップで撮る、引きで撮るというフレーミングの距離感の話でもありません。

撮る人と撮られる人との心の距離感というか、ポートレイトの根源に関わる部分の距離感のお話です。

この距離感ですが、単純にいえば、どこまで近い距離感でいられるかということ(被写体に近づくという意味ではないですよ)。

距離感が近いということは、被写体がカメラに対して没入感があると言い換えてもいいかもしれません。

没入感と言ってもちょっと分かりにくいかもしれません。
被写体の気持ち、感情がカメラの中に入り込んだ状態といえばいいのでしょうか。

例えば、風景、花の写真などは被写体がカメラを意識して感情を表すことはないですし、スナップ写真であってもカメラの向こうにいる被写体(例えば街ゆく人々)が強烈な没入感を出すこともほとんど皆無でしょう。

そんな中、ポートレイトだけは、カメラに向かって感情を見せ、それを撮ることができるのです。

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