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会社を創業して1年。7つの失敗。

株式会社pipon代表の北爪です。現在は製薬会社向けDX支援事業をしております。受託をすることもあれば、SaaSやサービスを作ってリリースしています。

会社を創業して1年が経ちましたが、いろいろな失敗をしてきました。今回はそんな失敗をまとめて反省し、これからの行動に活かしていきたいと思います。

1.アイデアに頼りすぎた

私がやりたいことは、テクノロジーを使って世の中を効率化することです。それには、受託を続けるのではなく、サービスの形にした方が、世の中へのインパクトが大きくなる。そのため、とにかくいろいろなサービス案を考えては潰していきました。しかし、そんな簡単に「これだ」というアイデアが見つかるものではありませんでした。自分の経験した業界の中から事業アイデアを見つけようとしても、既に先駆者がいました。

どうしたらいいのかと考えている時に「凡人企業」という本を読みました。自らを凡人とおっしゃる小原さんが、何故起業して3年でKDDIへ売却できたのか、ノウハウが公開されています。

本の中で、起業する業界の選定基準を、成長産業で、競争が少ない場所とされていました。そしてその業界を詳しくなっていく中で、サービスアイデアを見つける。「アイデアではなく、マーケットを信じる」ことの大切さを学びました。

2.まだアイデア段階なのに開発を始めてしまった

これは本当によくある失敗だと思います。事業立ち上げにおいて、この失敗あるあるは様々な記事で紹介されていますが、「機会」と「動機」が重なると、この失敗をしてしまうかと思います。「機会」は受託開発によって作れた資金で「動機」は早くサービスを作らなければ、という焦りです。これが重なると、まだアイデア段階で開発を進めてしまいます。

検証されていない段階から開発してしまうのが許されるケースは、自分が当事者として辛さを味わっており、このサービスが必要だと信じられる場合だけです。例えば、ユーザーベースが開発したSPEEDAは先に開発をしてから営業に行きましたが、それは創業者が確実にニーズがあることを知っていたからうまくいったのです。そのケースに該当していなければ確実に失敗するのでやめましょう。

3.キラキラしてるものに飛びつきすぎた

アクセラレーターや起業支援プログラムなど、今は起業すると入っていると良さげなものがいっぱいあります。しかし、それに入る必要があるか分からない状態から、とにかく闇雲に応募する必要はありません。今はものすごい数のアクセラレーターがあり、それらを選んで応募するだけでも結構時間を取られます。キラキラしたものに飛びつけば、事業が伸びていくんじゃないかと安直に考えて、手を出してしまい時間を使ってしまいました。その最たるものが、アイデア段階で「前澤ファンド」に応募してしまったことです。10人の起業家を募集して、10億円の投資を出す、あの前澤ファンドです。応募に10万円がかかる、フェーズも異なるし、全く応募すべきではないものに時間をかけてお金をかけてしまいました。

4.受託に安堵してしまった

ありがたいことに受託でお仕事を頂けることが多かったです。そして、受託を続けるとキャッシュは入ってきて、生き続けることは可能です。受託の仕事を終えた後、本来であれば、サービスのタネを探すために色々なところへ動きに行ってリサーチをし続けなければいけないはずですが、お金が入ってくる安堵感で、動けない日もありました。

5.情報発信が少な過ぎた

このnoteも1年半振りくらいに記事を書いています。事業アイデアを試しては失敗するということを繰り返す中で、自信を持てず、情報発信量が減ってしまいました。上記でご紹介した「凡人起業」の中でも、情報発信は、弱者が情報を持っている人に目を止めてもらえる可能性があるので、絶対にすべきこととして解説されています。情報発信ができるネタとして、本の執筆や人工知能学会への論文提出、なども出来たのですが、これらをビジネスに続けるイメージが沸かず、ただ作ったただけで終わらせていました。

これは、戦略を持たずに情報発信をしたために起こった問題だと思います。自分たちの強みと社会の関心が重なるところはどこかを見極めて発信をすべきです。

6.お金を使うのにビビりすぎた

受託でお金を稼ぐのは大変です。そんな大変な思いをして稼いだお金が貯まってくると、これを守りたい、という気持ちが芽生えます。アイデア段階のものに必要以上にお金を使って、使われないものを開発してしまうのはダメですが、人を雇って、適切にお金を使っていかないと事業が進んでいきません。会社に誘いたい人が居ても、貯めたお金がなくなっていく恐怖で躊躇してしまうことがありました。最後は覚悟を決めて、必要なお金を使う意思決定をするようにします。

7.自分の気持ちを守りに行きすぎた

実は、私は新卒で入った広告代理店の時に、うつ病を経験しています。その時の経験から必要以上に自分を追い込むのは絶対にやめようと、心のブレーキがかかるようになりました。これはこれで大変重要な機能です。起業時の資産なんて健康くらいしかない訳ですから、それを失わないように体と精神をケアするのはめちゃめちゃ重要です。しかし、ブレーキをかけすぎるのもよくない。適宜ブレーキをかけながら、アクセルも踏まなければ、その場に居続けるだけになってしまいます。適度なプレッシャーを自分にかけることも大切です。

会社を創業して1年で多くの失敗を経験してきました。

情報発信をすべきだったということは特に失敗だったなと思い、今回、会社を創業して初めてプレスリリースを打ちました。コロナ禍の中、急増するオンラインへの投資が適切なのかどうかを分析するサービスをリリースしました。

初めて打つプレスリリースなのでどう書けば良いか全く分からず、周りの人に相談してながら、シンプルで分かりやすいリリースに仕上げることができました!!(ありがとう!!)

これからは、製薬業界のDX支援にマーケットに張って勝負していきますので、近い領域の知り合いがいるから紹介できるという方がいたら是非ご連絡ください!

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