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『最期のひとふり』ー詩ー

暑い国の民は
時間の流れ方をよく知っている
暑い国の民は
空と共に生き、風に身を任せ
波の音に朝を知る
暑い国の民は
夜を少しだけ明るくして
星の瞬きの邪魔をしない

暑い国の民は
旅人達を受け入れ
共に短い時間を過ごし
人との別れを幾度も重ね
慣れた手つきで
最後のひとふりをする
寂しさと高揚感が相まって
思い出になるのだろうか

父よ母よ、妹よ姉よ
私の話しに耳を傾けてくれた友人よ
ただそっと肩を撫でてくれたあなたよ
最期のひとふりは
大きな愛と共に
わずかな風を起こすのだろう

あの日の夜も
頬にわずかな風が触れたのを
私は忘れない

✴︎✴︎✴︎

いま、南国におります。
何故かペンよりも筆をとり、絵を描きたくなると感じてます。
詩は暑い国では生まれにくいのでしょうか?暑い国では画家が筆を取ることが多いのでしょうか?
そんな事を考えながら、日焼けしそうな風を頬に当てて思いました。

#詩 #poetry #lyric

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