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2018年8月の記事一覧

運命論があるならば

運命の赤い糸が小指に結ばれていて、つたっていけばいつかその人に出会える。そんな迷信はどこで知ったのだろう。 運命とは往々にしてあらかじめ決められていることを指す。もちろん、大人になると大抵のことは「結果」にすぎないこともよくわかる。 でも何かに迷った時に「運命」は「これは決まっていたことだから」と自分を納得させる強制力を持つ。起こるべくして起きた「必然」よりも、「運命」はもっと強く人生に作用するからだ。 *** その日は廊下に漂う空気が変だった。14年経った今でもよく