今日の体重(数をかぞえる)#27

測るのを諦めましたkg

中学の頃から夜寝るのが苦手になった。それまで意識したことさえなかった、寝るという行為が一気に難しいものへと変わった。
意識し始めるともうダメで、浅い眠りのなかで朝を迎えることも多くなった。

そんなときに何故か、近くの公園で友達と遊ぶ風景を思い浮かべると寝れることに気がついた。そのころから擦り切れるほど頭の中で映像を流していたから、いまはピンボケしているが、いまだこうしてそのことを思い出すだけで再生される。

そのあとで、もう1つの武器としたのが、まず、木陰から太陽がさんさんと降り注ぐ日向に出たときのような明るい光に飛び込んだイメージ、その真ん中にある丸くて黒い点に飛び込む。だんだん、その点は大きくなって、自分の周りを暗くしていく。これこそ、ぼくが考える寝る、という行為のイメージだった。
発想はいいのだけれど、公園で遊ぶパターンよりも効果は低かった。

どちらのパターンもうまくいったりいかなかったりで、こちらを試してうまくいかなければ、もう一方を試してみた。それが功を奏すことまあれば、寝れないこともあった。

大学のころに精神世界的なものと出会い、瞑想や副交感神経、心と体のバランスなどを知ってから、自分に合うものを見つけ始めた。
姉から聞いたのか、テレビで見たのか分からないが、ゆっくりと数をかぞえることを始めた。

小学校の頃に通っていた学童保育で、指導員だったおばさんが、みんなで林間学校にいったとき、興奮して寝れないぼくたちが寝れるように、やや低く落ち着いた声で数をかぞえてくれたことがある。

子守唄ではなく、ただ、1から順番にかぞえるだけなのだが、声のトーンも早さも絶妙で、ずっと聴いていたいと思って百を越えたくらいまでは覚えていたが、結局コメツキムシを横目に寝てしまった。

それを思い出して、自分への暗示のように始めたら、なかなかよかった。3つ目の武器を得た。

お風呂にしっかり入るようになると、呼吸に合わせてかぞえるようになった。吸って吐くまでが1。逆にすると少し違和感がある。

寝るときも同じで、吸って吐いて1。

自分が双極性障害を患ってから、心をニュートラルにするいい方法としてよく実践している。
元気でも落ち込んでても、どちらにいても、真ん中に持ってくる。

あー、真ん中かどうかはよく分からないか。というか、空っぽにするのほうが表現として近いだろうか、どうなるかはおいといて、なるべく何も考えずに、数をかぞえることに集中する。そのうち、頭が勝手にカウントするようになると、呼吸に集中する。ゆっくり、吸って、ゆっくり吐く。

寝ます。

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