妊娠出産は命がけなのだ

妊娠出産は命がけ

某SNSで話題になったりならなかったりしていますが、私も妊娠出産は命がけだと思っているクチです。たま～に「え～全然なんの心配もしてな～い」みたいな妊婦さんにも遭遇しますが、無から生命をそのからだひとつで育ててこの世に迎えるということを『誰でもやってる当たり前のこと』みたいな感覚で見てはいかんよ、と思います。

何のリスクがなくても

何の既往歴がなくても、順調な妊娠経過だったとしても、急に何かが起きる可能性があるのが妊娠出産です。
え～じゃあ街歩いてて急に交通事故に巻き込まれるかもしれないから生きてるだけで命がけじゃ～ん、とか言い出す人もいるかもしれませんが、前提条件が違うでしょって話です。

病院に出入りしてると、医療従事者ではないポジションで仕事をしていても肝が冷えるシーンに遭遇することがあります。お医者さんや助産師さん、看護師さんだったらその頻度は尚更高いでしょう。
「どうなることかと思った」「医療がなかったらと思うとゾッとする」そんな話もたくさん聞きます。医療が充実していなかった頃は亡くなってしまう母子も多かった事実を知ると、本当に医療の進歩に感謝です。

別に妊婦さんを不安にさせようとか脅そうとか言うんじゃなくて、「それくらい妊娠出産って尊いんだよ」「当たり前のことじゃないんだよ」ってことなんです。

普通に凄くない？

ってゆーか、普通に考えて妊娠出産って凄くないですか？

体型が大きく変わるまで内臓のサイズを変更させたり、内臓がいつも通り働かなくなるまでその位置をずらしたり、体内の水分量や血流量を変えたり、普通に生活してるのに栄養不足になったり、そのせいでどうにもできない体調不良を起こしたりしてまで、ゼロから新たな命をその体ひとつでミニ人間になるまで育て上げるんですよ？

それで体内から外に出すんですよ？
いままでそんなでっかいモン出したことない穴からひねり出したり、怪我も病気もしてないのに手術台に乗ってお腹を切って出すんですよ？

それだけでどエライことだと思いませんか？
私は思う。誰でもできることじゃない。

妊娠出産は命がけ

死亡率がどうとか、社会人経験がどうとかいう話じゃないんです。気持ちの問題と言うならそれでも結構！
私は妊娠出産は命がけだと思うし、それをサポートする医師や助産師は世界一尊敬する職業だし、その体ひとつでそれをやり遂げようとしている妊婦さん達はなんて尊い存在なんだろうと思うし、その素晴らしい時間に少しでも携われることを嬉しく誇りに思っています。おしまい！