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違国日記のすゝめ

早くも3月が終わろうとしている。
各地で桜の開花宣言がなされ、
気温的にもようやく春物のコートを出せるようになった。
明日には新生活が始まる方もたくさんいることだろう。

去年の私は緊張して寝付けないというのをはじめて体験した。
(正確にいえば3月31日ではなく、4月2日のことだったが)

入学、進級、就職…などなど
ソワソワして眠れないあなたへ私のお守り本を紹介したい。

ヤマシタトモコ「違国日記(いこくにっき)」

主人公の朝は中学卒業直前に不慮の交通事故で両親を亡くしてしまう。
行き場をなくした朝を引き取ったのは小説家の叔母・槙尾。

登場人物の説明しかしていない気がするが、まあこんな感じのあらすじだ。
本とは言ったが漫画なのでサクッと読みやすい。(全11巻)
そして刺さる人と刺さらない人がきっぱり分かれる本かもしれない。

テーマとして一貫しているのが"孤独"である。
出てくる登場人物それぞれに悩みがあり、生きづらさを抱えている。
個人が持つ悩みは他人に共有できても、完全に分かり合えることはない。
そこから孤独が生まれる。

新生活が始まると慣れない環境で慣れないことに挑戦し続けることになる。
当然悩むこともあるし、孤独に思うこともあるだろう。

でも、この本を読んでいると、
分かり合えることはないと諦めることと、
完全に分かり合えることはないとわかった上で人と関わり続けることは
全然違うように思う。

自分や周りの人、それぞれの孤独にどう向き合うか、
違国日記を読んで考えてみるのはいかがだろう。


新しい気持ちで明日を迎える全ての人へ。
橘花

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