【読書感想文】口説き文句は決めている



口説き文句は決めている 夏生さえりさん


結論から言うと、

この本は今の私が読む本じゃなかった…。


※今の私というのは…

・3週間前に約1年付き合っていた恋人とお別れ

・嫌いになったわけではないけど、(簡単に言うと)将来が見えなくて自分から別れを告げた

・私の家で過ごした、楽しい思い出がたくさんある

・そんな家で、大人しくひとりで外出自粛中

・ここ最近別れた寂しさがじわじわ来てる





誤解をしてほしくないのは、この本自体はすんんばらしいの!


「食と恋にまつわるエッセイ」というテーマで、

仕事に疲れて帰った家で、彼が作ってくれたクリームシチュー

ケンカした次の日に、彼が買ってきてくれた仲直りのプリン

振られた直後に親友と食べるクレープ

みたいなお話が沢山載っている。あの、さえりさんの無限の妄想と共に。



「んん~~♡」「くぅうう♡」ってなってしまう甘々話だけじゃなくて、「ふふっ」「にんまり」「ぬは~~」みたいな、気付いたら口角が上がっちゃうほっこり話もあって、本当に素敵な本。



ただし、今の私(上記参照)にとっては、

元カレとの思い出がよみがえってきたり・・

「彼だったらこうするかな‥」みたいな想像に走っちゃったり・・

読み終わった後は「…しょぼん」って寂しさでいっぱいな自分がいた。


まあこうゆう寂しさを感じられるのは、「それだけ相手のことが大切だったってこと、良い恋愛ができたってこと」だと思うのでね。悪い事ではないからね。(って友達が教えてくれた。♡)


それだけさえりさんの妄想から紡ぎだされるストーリーが、リアルで鮮明で「恋愛で生まれる暖かい気持ち」を思い出させるものだったってことなんだろうな。



自分の中の寂しさが落ち着いて。そして、あわよくばを言えるのであれば、誰かと暖かい恋愛をしているときに、読み返したい本だな~と思いました。


恋愛の暖かさとか、誰かを想う幸せとか、「何を食べるかより、誰と食べるか」の幸福論を、妄想たっぷりの優しい本で読みたい方はぜひ、読んでみてください。♡








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