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[読書]群衆の智慧

この本は最初「「みんなの意見」は案外正しい」というタイトルで発売されていたが、タイトルを変えて再販されている。

ちょっと驚くような話で、要約すると専門家が話し合って出した結論よりも、子供からお年寄りまで男女関係なく集めた群衆で出し合った意見の方が正しいことが多いという話。

今、あるコロナの問題にしてもすぐに専門家の意見を聞きがちだけど「机上の空論」と言う言葉もある。僕は専門家じゃないから意見を求められても答えられないのだけど、実はそれは理解していないだけで正解につながるヒントをどこかで見ていて頭の中にあるのかもしれない。
集合知というのはそれぞれの目線から物事を見て本人も気づいていないパーツを他の人のパーツと組み合わせていくもので生み出されていくのではないかと思う。

何かの専門になるとどうしても、経験則などでこれはこう言うもの、こうした方がいいと言う固定観念のようなものに支配されてしまいがちだ。
確かにそれは一定の成果を得られるので疑う余地もない。
だけど、新米の頃に考えていた「この場合はどうする?」と問いかける作業は減っていくし、経験してきたものと現実の乖離に気づけないことも多い。

相手が無知だからと馬鹿にするのは大きな間違いで、自分の中の無知に気づけなくなってしまう。

偉そうに踏ん反り返って意見を聞かない大人になるのではなく、誰の意見でも素直に聞くところから始めようと思った。



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