花農家におけるコロナ禍の影響について
こんにちは!
現在農閑期ではありますが、なかなか話のネタが思い浮かばず、タイピングが進まない状態が続いておりました。
そうこうしている間に1月も終わりに差し掛かり、当園ではいよいよシャクヤクのシーズンが始まろうとしています。コロナ禍の影響が今年はどれくらいあるのか予想できませんが、昨年に引き続き厳しい状況が続くのではないかと考えています。現在コロナウィルスの影響で世界全体が停滞しているなかで花農家の現状がどのようなものなのかを書くことにしました。
昨年の4月の状況
2020年の4月はコロナ感染者がいよいよ増え、最初の緊急事態宣言がだされた時期でした。本来3~5月は花業界にとって非常に重要な時期です。暖かくなって花の出荷が増えてくる時期であり、イベントごとによって多くの花の需要が見込まれる時期です。4月の緊急事態宣言によってもろに影響を受け、花の業界はほぼストップ。大手のフラワーショップはテナントに入っているケースが多く、休業せざるを得ない状況。ましてや、イベントごとはすべて吹っ飛び4月に多い、歓送迎会、冠婚葬祭ごとはほとんどなくなりました。当然、はけ口がないので市場も鈍り、花の価格は大幅に下落しました。当園のシャクヤクも例年の半値以下の価格しかつかず、大きく売り上げを失いました。
5月以降の状況
5月。これは花業界にとって一番大事な時期。そう、母の日です。どうなるかと思いましたが、5月に入るころから花の価格は持ち直し始めました。また、例年母の日は1日だけですが、昨年は母の月として5月全体で需要喚起をしたこともあり、価格も安定してつくようなりました。
知り合いの花屋さんに話を聞くと、例年母の日は忙しすぎて徹夜の作業になるそうです。また、これは聞いた話ですが母の日に使うために、冷蔵庫で長期間保存しておいた花を使用するなどもあるそうです。こういったことは果たしてお客様にとって、また社会にとって良いことなんでしょうか?このような1日限定のイベントごとは少なからず無理が生じている状況にあるように思います。恵方巻の大量廃棄問題なども話に聞きますし、このような1日限定のイベントごとはサステナブルな社会を作っていくうえでこれからの時代にはあまりマッチしないような気がします。一年間の売り上げの多くを1日で稼ぐってやはりいろいろ無理がありませんか?そういう部分で「母の月」というキャンペーンはすごくよかったと思います。これはぜひ継続してほしいなぁと思います。
少し話はそれましたが母の日以降、シャクヤクのシーズンが終わった後のトルコギキョウなどの花の価格も比較的高値で推移していました。要因としては海外からの輸入ものが入ってこず、国産ものの需要が喚起されたと聞きました。その点は非常に助かった部分でした。12月頃に聞いた話では、そのころには輸入ものもだいぶ入ってくるようになっているということでした。
結果として、5月の霜害などの影響もあり1年間の売り上げとしては前年より大幅にダウンという結果となりました。持続化給付金や定額給付金には本当に助けられました。
今年はどうなるか…
さて、問題は今年の4月です。これを書いてる本日は1月27日ですが、緊急事態宣言中です。花の出荷が始まる4月にこの状況が好転するか、さらなる我慢を強いられるのか全く予想ができません。が、おそらく昨年のようにイベントごと、冠婚葬祭の開催は引き続き厳しいと予想します。ただ、昨年の緊急事態宣言と違うのは花屋さんはやっているのではないか?という部分です。(まだわかりませんが)そう考えると、昨年よりは少しは動きがあるのではないかと希望的観測で考えています。
今年できること、やらなければいけないこと
どの業態でも言えることですが、「この状況で何ができるのか、何をするのか」ということを考えなければいけません。それはHananonoにとっては産直のお客様を増やすことであり、おうち時間に豊かさをお届けすることといえます。
現在、それについて仕掛けをいろいろと準備をしておりますが、まずはしっかりといい花を作ること。これを大前提に今シーズンを頑張っていこうと思います。花は生活に絶対的に必要ではない、「嗜好品」であるからこそ、その価値を最大限に高めて認めていただけるよう努力する必要があります。なんだか、堅苦しくなってしまいましたが、最後は園主の今シーズンの誓いとして書かせていただきました。
今後の栽培の様子や、今シーズンの状況なども、引き続き書いていこうと思います。それではまた!!
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