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今週の裏話「タイムラプス、バススットップ」


「まいったな」
今回のショートストーリーの進捗が送られてきて最初に思ったこと。
サラサラとした感触で移り変わる季節や向かいあったバス停のふたりの姿が綴ってあった。
すごくいい。
「まいったな」のあとに続く言葉は「これ好きだ」しかない。
これが冒頭540文字の時点。

残り800文字、残り500文字と進捗が送られてくる。
こういうのをリアルタイムで読めるのは役得だと思いつつ、この日は私もバスと本と通学する男女を書いていた。
正しくは触発されて書きたくて、間に合えば内緒で続けて朗読しようと思っていた。
どうにかしようと800文字くらいを書いて、なんか違うと消している最中に「2000文字」とPawnさんからのメッセージが入った。
完結したお話は、読み終わって安堵というか歓喜というかとにかくためいき。そして、身悶え。
会話を交わすわけではない静かなコミュニケーションと四季が流れていく美しさ、ラストの女の子が置いた紙袋までは彩度が低かった世界。
袋が開かれ、メッセージと手袋が現れるとそこだけ色が鮮やかになり、彼が手袋をした時に2人が色を持ち、彼が1歩車道に踏み出した瞬間、世界全部が鮮やかに色を持ったのを感じた。
そして「声」
男の子が発した「ありがとう」で風景写真は日常に変わる。いや、ちょっとした非日常かも…なんて思ってみたり。

すごくいい…あー、すきだわ…なんだよ天才かよ!
読後、心の声は口からダダ漏れだった。

え?ちょっと待って!
これ、私が朗読するの?
Pawnさんの朗読の方が良くない?
私の耳にはPawnさんの声でしか聞こえないんだけど…
余韻に浸りながらも私の脳裏をよぎったのは自分が朗読するという不安。
いや、読むけどね!と気持ちを立て直して読む雰囲気を考えた。

落ち着いている
あまり人と絡むのは得意ではない
自分の世界を持っている

男の子はこんな感じかな…
実は読みながら実在の人物の影が見え隠れしていた。Pawnさんがモデルにしていなくても、私の中でイメージが実在の彼と重なったのでそんな雰囲気で行こう。私の書いていたストーリーの彼役もしてくれているしなぁ…などとイメージしながら読んでいると、書き手さんからのメッセージ

「小僧君です、イメージ映像。」

衝撃。
イメージした人物が一緒だった…小僧氏をどちらも書いていたわけだ。
私の身近な思春期の少年は数人いるのだけど、小僧氏はすこぶる近い。ちょっと変なテンションになりながら、こちらも小僧氏で書いていたことを伝えていた。
どうやらもうモデルとして3件くらい登場してるらしいので、文房具男子に何も言わずに私からシャーボ送っとくつもり。


配信時間近いのにそんなことで沸いている自分を制して、配信前の声出しも兼ねて読んでみる。
ラストのひとことどうするかな…
イメージは団地を降りたバス停。大声を出すタイプではない上に声の響く早朝。遠慮がちな彼の中で「これでギリ届く」大きさにするなら少しマイクから引いて上に声を飛ばせばいいかな…録音して確認する事ができないから本番にかけるしかないし、これで聞いてくれる人に届くといいな。
そうこうしているうちに配信開始。
冒頭、小僧氏の話題ばかりになったのはこのせいだ。きっと。

いいお話を読まてもらうのは幸せ
配信して聞いてくれる方がいてくれるのも幸せ
毎回思うけど、今回は凄く噛み締めた。
記念すべき私のnoteでの「100回目のスキ」はこのお話でした。

供養のために諦めた私のストーリーも600ちょっとのところまで読ませて頂いておしまいにs…いや、最後まで書きます…やります…

そんなこんなでアーカイブはこちらです



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