見出し画像

春を告げる花

早春の陽だまりに、いち早く花を開く福寿草(フクジュソウ)。軽井沢では自生地を知りませんが、あちこちの庭先に植えられているため、散歩しているとよく目にします。まだまだ寒い3月の軽井沢に、春の訪れを告げてくれる花です。

落ち葉をかき分けて咲く全体像を順光で
この日はちょっと寒いので左の花は開き切っていない

ピッキオのオフィスは「星のや軽井沢」からさらに奥に入った星野別荘地内にあります。昔は企業の保養所として使われていた建物のため、駐車場の隅には当時に植えられたであろう草花が、何種類か生き残っています。フクジュソウもそのひとつで、毎年いち早く姿を見せてくれます。先日、昼休みに少し撮影させてもらいました。

マクロレンズ+1.4倍テレコンの最大倍率で花芯を拡大
下からあおって撮っているので、やや逆光気味

フクジュソウの黄色い花は、日が当たって暖かくならないと開きません。まだ寒い早春には、花粉を運ぶ昆虫も、暖かい時にしか活動できないため、虫が活動しない寒い時は、花を閉じて花粉やめしべを守っていると考えられています。
さらに、開くとパラボラアンテナのような形になる花びらは、太陽に向かって咲くことで、花の中を暖めるといいます。花を訪れた昆虫は、花粉を食べなから花の中で体を暖め、次の花へと飛んでいくそうです。

以前「星野リゾート トマム」に赴任していた頃、
南富良野町辺りで撮影した福寿草とハエの一種
そこは本当に暖かいの?

実際に花の中が暖かくなるのか、そして虫は暖まるのか、確かめてみたいですね。コロナ禍が始まった頃、体温測定のために導入された非接触式体温計で、日向ぼっこする変温動物の体温が測れないか試してみたのですが、ピンポイントに何処を測っているのかよくわからず、またヒトと比較して低すぎるのか、大抵「LO」と表示されてしまって上手くいきませんでした。変温動物とはいっても、活発に活動できる温度帯は限られています。そのため、積極的に太陽光を利用して体温調節しているので、それを可視化できたら面白いと思ったのです。温度を色で表示するサーモグラフィーが最適ですが、値段は数万円〜と、ちょっとガイドの小ネタに利用するには高価すぎます。もっと安価になると良いのですが・・・。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?