見出し画像

第18話:死神くんと常に隣り合わせ愛好家サークル

「一緒にイッてくれたけど、それってできるもんなの?」

おう。
前も言ったけど、修行済みだからな。

「あなたは、何者なの?」

おまえは、俺に、他の人には言わなかっただろう過去を教えてくれた。

「うん」

こめかみと背中のアザも見せてくれた。

「うん」

男は部屋の電気をつけ、自身の右腕の傷痕を彼女に見せた。

「何かが刺さった傷の痕?痛そう、、」

これは、自殺未遂をしたときの痕だ。

「えっ?」

男には障碍を持った弟がいた。
小学生のころ、それが理由でイジメに遭った。
水を入れたバケツに「我慢大会」と顔を押し込められたり、掃除用具ロッカーに閉じ込められたり、、
そのツラさから、線路に飛び込むが、おじいさんに助けられて失敗。
公園の陰で、右腕に釘を打つも、人形屋のおばさんに助けられて失敗。

同じだな。

「うん、、、」

自殺未遂愛好家サークルのメンバーだな。

「ネーミングセンス!つーか、もう死なないし」

そうだな。
俺だって、まだ死ぬわけにはいかない。

いや、まてよ、
独立1年目とか金なくて食ってなくて、栄誉失調で病院運ばれて死にかけたわ!

「あたしは、お客さんにストーカーされて、一緒に死のう!って謎の心中されるところだったわ!」

「「笑」」

死神くんと常に隣り合わせ愛好家サークルのメンバーだな。

「否定はできない、そしてやっぱネーミングセンス!」

じゃあこの勢いで、俺の過去の仕事と女関係について聞いてくれるかな〜?

「いいとも〜!」

そのノリで聞いてくれ、な。

男はこれまでに、たったひとりの女性を除いて、誰にも言っていない過去を彼女に教える。

ここから先は

0字

ちょっと休載中、、、 連載中の100話以上続く『ニコタマノハナビ』 現在、漫画1冊分の料金で全話読めます。 50話を更新したあたりで10…

期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?