授業ノート(方言)

昨日に引き続き,今日も静岡は暑かったです。授業ノート,今日も書いてみます。

今日受けた講義は,言語学概論II。ここでは,社会言語学の視点から,社会的変数によることばの違いについて学んでいます。

今日は,地域差によることばの違い,つまり方言について,文法の観点から考えてみました。

どうやら,東日本と西日本の一部では,アスペクトの表し方に違いがあるようです。

アスペクトとは,出来事に関わる動作や変化の各段階を表現するための形式のこと。

ある行為が行われようとしているのか,その最中か,あるいは終わろうとしているのかで,動詞の語尾は「-しかける」,「-している」,「-し終えるのように,変わりますよね。

行為のどの段階に着目するかで,アスペクトが変わるのです。

ここで,「散る」という動詞を考えてみます。「桜が散っている」は,2通りの解釈が可能です。

1つは,今まさに散っている(進行相)。2つ目に,地面に既に花びらがある(結果相)。

この2つのアスペクトを,東日本方言では両方「散っテイル」と区別せずに表現し,西日本の一部の方言では進行相を「散りヨル」,結果相を「散っトル」と区別して表現します。

また,この東日本方言の「テイル」は「死ぬ」などの状態変化を表す動詞の場合,結果相のみを表すのです。

このように,方言には語彙だけでなく,文法面での差も見られるのですね。

語彙面での差も,次回以降のノートでまとめていきたいと思います!💪

では,今日はこの辺で!




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