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授業ノート (エロスとアガペー)

今日の静岡は晴れて暑かったです。☀️週末にかけては雨予報で,梅雨本番。お洗濯は今のうちですね。

突然ですが,今日大学で受けた講義の要点を,ここにまとめていきたいと思います。

今日受けた講義は,日本言語文化各論II。

この講義では,ボーヴォワールをはじめ様々な作家たちの主張をもとにフェミニズム問題を考え,それを踏まえた視点から日本近代文学を読んでいきます。

今日の題材は,太宰治の『カチカチ山』。

もともとある「かちかちやま」という昔話から,太宰は兎と狸による男女の物語を作ったのです。

『カチカチ山』では,狸(37歳の中年男性)が兎(16歳の処女)に恋をします。

この狸の兎への感情は,『カチカチ山』の中で「恋をしている」や「思慕の情」,「惚れる」ように様々な表現がなされていますが,どれも微妙にニュアンスが違うのです。。

その中でも,『カチカチ山』の狸に一番近いと考えられるのが,「惚れる」ということでした。

というのも,自己犠牲の愛を意味するアガペーに対し,「惚れる」は性的な愛を意味するエロスに該当します。

『カチカチ山』の狸は,自分が火傷をした後火事場に兎を残して逃げてしまいました。もし狸のウサギへの愛がアガペーなら,いくら自分が火傷をしたとしても,まず兎の心配をして,自分一人では逃げないはずだ,ということです。

ちなみに,エロスの「惚れる」に対して,アガペーには「愛する」が該当するそうです。

このアガペーの例として挙げられたのが,映画『タイタニック』。自分の分まで生きて,幸せな結婚をするようにという死に際のジャックのローズへの言葉に,表れているそうです。

私はまだ観たことがないので,是非観てみようと思います!💓

では,今日はこの辺で!





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