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ファミえん2023日記⑦〜完結編〜

8/7
ファミえん翌日。あまり時間はないけれど、せっかく東京に来たんだから東京観光でもして帰るかー!と思ったのだが、大量の荷物(大切な推しの団扇はどう頑張ってもはみ出してしまう)を見て断念。宿の近くを少しブラブラして過ごした。途中、良さげなコーヒー屋を見つけたので入ってみた。中々専門的なお店だったらしく、店員のおばちゃんに「どんな味がお好みですか?」と聞かれ、困ってしまった。
正直に「あまり詳しくないんです。おすすめはありますか?」と聞けばよかったのだが、調子乗りの性が出てしまった。

じんろく
「酸味があるのが好きなんですよねー。」

店員さん
「…。酸味っていうのは普通みんな嫌うんですけどねぇ…。…。」

知らなかった。不穏な空気が流れる。とりあえずブレンドを頼んで、がぶがぶ飲み干し、そそくさと店を後にした。ブレンドコーヒーはほろ苦かった。

 ぶらぶらして東京駅へ。とても混雑していた。新幹線の座席に腰掛けた瞬間、なんだか急に切なくなって涙ぐんでしまった。とても幸せなはずなのに。心というのはよくわからないものだ。隣に座った見ず知らずのおじさんは、席に座るなりビールを開けてがぶがぶ飲んでいた。よほど飲みたかったのだろう。彼は彼でとても幸せそうだった。
 車中は何をする気も起きなかった。本を読んでも内容が入ってこなかったのでそっと閉じた。涙が出そうだったのでエビ中も聴かなかった。友人からLINEが入っていたが返信しなかった。聞き逃していた大好きなラジオ番組「おぎやはぎのメガネびいき」もこの日ばかりは聴こうとは思わなかった。いっそ寝てしまいたかったが、どこか昨日までの興奮が残っていて寝付けなかった。
 
 何も手につかないまま、メンバーのSNSの投稿やファミリーの感想、レポートをひたすら眺めていた。そんな時、ふと感じた。夢から覚めるときのようにじわじわと記憶が薄らいでいく感覚を。これは一大事である。どうしよう…。


そうだ!noteにまとめてみよう!この記憶が確かなうちに、少しでも保存できれば…。
 

 ということでダラダラ書き始めて今に至る。ようやくファミえん日記を書き終えることができた。バンザイ。それにしてもひどい。なかなかにひどい日記である。
 だが、それでいいのだ。感動を言語化することが苦手であるため、現地で気の利いた感想を語れるわけでも、SNSで素敵な発信ができるわけでもないような私が、自分の欠点を曝け出してまで「この感動を書き残しておきたい」と思えたのだ。それ程に素晴らしいライブだったということを後々思い返すだろう。今後、こんな感じでnoteにまとめることはいつになるだろうか。きっと、今回のように心の底から感動した!楽しかった!と思えた時だと思う。


 

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