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次の扉を開ける

早すぎる時間に目が覚め、2度寝をして、いつもの時間に起きた。
リビングのツリーの下にプレゼントが置かれているので、子どもより先にリビングへ入るわけにはいかず、子どもを起こしつつ、ゴロゴロしていた。
子どもが起きて、ふと思い出したらしく、リビングへ走っていき、私も安心してベッドから出た。

子どもはプレゼントを開けて大喜びしていた。
喜び方とコメントからなんとなくサンタの正体に疑いを持ちつつあるなぁ、と思いつつ子どもを眺めていた。
朝食を摂り、家人たちが出かけ、私はゴロゴロしたり家事をしたり。
お昼ご飯を食べ、仕事をしていると家人たちが帰宅したので、仕事を切り上げ、子どもの勉強を見た。今月の課題提出が年末進行で早くなっているので、子どもは必死で解いていた。

予防接種の予約をしていたので家人たちを行かせ、私はガーデニングをした。買ったままになっていた苗を植えた。苗を植えようと土を掘るとチューリップの球根が出てきて、ついこの前植えたのにすっかり忘れていたから、きっと春に花が咲いたら思いがけないプレゼントみたいに思えて、すごく嬉しいに違いない。4ポット分を植える場所を見つけられなかった。家に入り、早々にお風呂に入った。窓の外が明るいうちにお風呂に入るのが私は大好きだ。

お風呂から上がり、ポケモンゲームを進めつつゴロゴロしていたら、ウトウトしていた。家人たちが帰宅し、気付いたらお風呂から上がっていたので、慌てて起きて、子どもに勉強の続きをするように言うと、よく分からないと言うので、手伝った。

勉強を終え、練習に付き合った。
テキトーな練習をするので、コンコンとお話しタイム。
あなたがみんなとのアンサンブルレッスンを来年も受けるとしたら、今の延長線で行くと、きっとまた欲しいポジションはもらえない。それどころか、みんなは上のクラスに進むだろうから、小さい子のクラスに入れられてしまう。一緒に弾きたい子と一緒のクラスに入れてもらいたいと望むなら、その練習を続けても無理だ。練習の仕方をアンサンブルレッスンに合わせて、あと10ヶ月で評価される演奏を目指すことが大事なのでは?
もちろん、そんな努力をしたくないのであれば、アンサンブルレッスンを受けない、という選択もある。仲良しのあの子もこの子も受けていないのだし、やらないというのも1つの選択肢だと思う。
そんな話をした。

子どもは泣いていた。
きっと、今年のポジションについても、子どもは何も言わなかったけれど、経験してみて子どもなりに思うところがあったのだろう。評価を受けてクラス分けされ、そもそもレッスンに入れてもらえない、という経験は子どもにとってなかなかハードだった。

子どもが練習を頑張る。みんなと来年もアンサンブルレッスンを受講したいし、みんなと一緒のグループに入れてもらえるように頑張りたい、と言うので、今日から新しいスタートだね!と練習をした。
指の使い方、弓の使い方、耳で自分の音を確認して自分でいい音と違う音を聴き分けること、そんな今までも指摘されてきたことを、確実に習得するような積み上げ練習をすることを一緒に確認した。

1つが終わると次の1つが始まる。
子どもがキラキラ星を弾けるようになり、発表会で子どもの伴奏をできたから、私が子どもに楽器を始めさせた時に思い描いた夢はすでに叶っている。だから、子どもがここまでにすると諦めても、私の満足に変わりはない。それどころか、大満足だ。
ここから先は、子どもが自分の夢を追いかけて自分で扉を開いていくことをサポートするだけ。

子どもを育てるというのは、とても難しい。
子どもの涙は見たくない。子どもに厳しいことを言いたくない。子どもに無理をさせたくないし、子どもには笑っていてほしい。だって、私は機嫌良くいたいし、私が辛い思いをしたくないから。
でも、子どもが外の世界でもっと弾きたい!と言うのなら、それを叶えてやりたいと思う。だから、子どものやりたいことに照準をあてて、次のステップの進むしかないのだ。

練習を終えると夕食を食べるよりも眠りたい…と思うほどのクタクタさで、何だか身体の芯から冷えて寒くて、夕飯もそこそこに食べてベッドへ潜り込んだ。ウトウトしていたら、子どもがやって来た。

一緒にベッドに並んで、ラジオの日曜天国を一緒に聴いた。安住アナウンサーが年に1度、この時期にある男の子と電話する、というコーナー。小学6年生から現在に至るまでの年に1回の電話の様子がまとめられていた。
子どもは最初は電話に出る小学生男子の可愛さに大笑いしていた。その小学生男子が中学生になり声変わりし、高校生になり、恋をして失恋し、大学生になり、就職が決まり、結婚し、子どもが生まれ…と人生のステージが変わっていくのを、じっと聴いていた。
今年は、その小学生男子だった人のところに産まれた赤ちゃんの泣き声が電話の向こうから聞こえ、わぁぁ!と子どもは歓声を上げていた。

子どもと一緒に聴けてよかった。
途中でベッドに潜り込んできた家人は、感動で泣いていた。
子どもはラジオっておもしろいねぇ!つい聴いちゃったわ、と言いつつ自分のベッドへ移って行った。

この1週間、ほんとうに駆け抜けた。
駆け抜けてゴールした!と思ったけれど、私たちはもう次へ向けてスタートを切ってしまった。次の扉を開けちゃったんだな、と思う。
よぉやるわ。

久しぶりに、ぐっすり眠った夜だった。

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