女性首相誕生か? 候補者に二人の女性。福島みずほさんにYouTubeでお聞きしました。女性リーダーで変わること
自民党総裁選2021は9月17日告示され、9月27日投開票の予定です。
候補者が決まり、4人の総裁選候補に2人の女性候補が!
ついに日本も女性総理誕生か??
そこで総裁決定前に社民党の福島みずほさんに女性候補者について伺いました。
その抜粋を前編・後編でお届けします。
インタビュー自体はYouTubeで公開していますのでそちらもご覧ください!
後編は「クオータ制・世界の女性リーダーたち」について。
https://youtu.be/3vaqmORweKA
✅世界のリーダー・ドイツ アンデラ・メルケル首相
女性リーダーといえば、まず頭に浮かぶのが、ドイツ連邦共和国のアンデラ・メルケル首相ではないでしょうか?
2005年に就任され、今年は退任なさるそうでとても残念ですが。先進国首脳会議サミット内では一番の指導力で、どの国のリーダーも一目置く存在です。私が印象に残っているのは原子力発電所を廃止し、いち早くエコ発電に切り替えたことです。「子どもたちの命を守るため」と明言され、さすが女性リーダーと思いました。女性がリーダーになると、子どもの命、次世代のこと、サステナブルをいの一番に考える政治になるという良い例だと思います。
経歴を見ていて一つ驚いたのは、メルケルという名字が離婚した前の夫さんの姓だということ。離婚歴があり、また東ドイツ出身ということで、いろいろと型破りな女性首相だったそうです。
✅女性のリーダーは北欧に多い
写真左から
デンマーク メッテ・フレデリクセン首相
2019年6月27日女性としてデンマーク史上2人目の首相に最年少で就任しました。1977年11月19日 生まれで就任時は42歳。(写真左から2人目)
フィンランド サンナ・ミレッラ・マリン首相
34歳で世界で最も若い在職中の国家指導者となった、フィンランドで史上最年少で3人目の女性首相だそうです。日本はまだ一人もいないというのに!
(写真真ん中)
アイスランド カトリーン・ヤコブスドッティル首相
2017年11月30日就任 1976年2月1日生まれで就任時41歳
人口34万人の小さな国ですが、ジェンダーギャップ指数では世界一です。
(写真右から2人目)
このように北欧は女性リーダーの多い国々です。政治家の女性比率は40%以上という数字が並びます。これはなぜなのでしょうか。
長年の風習でしょうか?それとも国民性でしょうか?
東北大学の矢野恵美助教のフィンランド研究によれば、1974年に自由党がクオータ制を導入した。そこが分水嶺となり、女性の政治家が増加していく。女性議員が増加する理由の一つに、地方議員は無給であり、つまりボランティアであるということがあげられるそうです。国会議員になれば常勤となり給与が出るそうですが、地方議員のうちはボランティアなので他の仕事と掛け持ちする必要があるのだそうです。そうなるとフルタイムで働く男性にはなかなか難しかったという事情もあるといいます。
フィンランドだけでなく、スウェーデンにも、ノルウェーにも同様の傾向が見られます。
スウェーデンのクオータ制は1974年、その他の北欧の国々にも近い年に導入されています。
https://www.gender.go.jp/research/kenkyu/sekkyoku/pdf/h20shogaikoku/sec3-2.pdf
✅育休を取った驚くべき首相
ニュージーランド ケイト・ローレル・アーダーン首相
2017年10月に第40代首相就任
さて、ヨーロッパだけでなく、世界中を見渡すと、
他にも特筆すべき女性リーダーは存在します。
1980年7月26日生まれ 就任時37歳だったニユージーランドのアーダーン首相です。(写真一番右)
2018年に世界で初めて首相在任中に約2か月の産休を取得しました。驚くべき女性リーダーです。その間は副首相が代行を務め、問題なく公務は執行されていきました。
なかなか育児休業取得が進まない我が国において、首相が育児休業取得なんて、気が遠くなるような話しですね。
ちなみに、英国のブレア首相も2000年に妻の出産の際に育休を取得しようとしたが、職務は離れていないということ。日本でも2020年、小泉進次郎環境大臣が妻の滝川クリステルさんの出産の際、12日間の育児休業を取ったことが記憶に新しいですね。たったの12日間といえども、大切な一歩だったと思います。
またアーダーン首相はコロナ禍対策も非常に優れていて、いち早くロックダウンを敢行し、強いリーダーとしての一面を見せたことが印象的です。
✅クオータ制、パリテ法
クオータ制とは、1/4ではなく、割り当てと言う意味です。パリテ法はフランスの制度でほぼ同様です。女性の候補を半々にする。これがクオータ制です。卵が先か鶏が先か、の議論ですが、北欧の成功事例を見ると、先に法律ありきではないでしょうか。なぜなら、こうして女性のキャリア支援を行ってきた私から見ると、ここ30年、女性活躍躍進は牛歩のごとく進んでいません。男性陣がよく反論なさることですが、「能力があれば男女関係なく抜擢する」それは本当でしょうか? 企業の女性管理職は現在12%。「女性は産休を取るから」よく言われることです。男性も育休を取ることが少しずつ進んで来て、これを昇進を阻む理由にはできなくなりますね。それはいつのことでしょうか?あと30年先にならないように、できればクオータ制も視野に入れて取り組んで行きたいと思います。
✅女性の社会進出が進めば男性も楽になる
女性活躍推進は男性にとっても生きやすい社会の推進です。男性の育休取得に代表されるように、男性の働き方も変わります。長時間労働を是正し、ワークライフバランスを充実させられる。そんな社会を目指しませんか?
日本人の幸福度は世界の中で何位かご存知でしょうか。なんと56位です。経済的に豊かな国でありながら、まだまだ闇は深い。
では国連統計の幸福度ランキングの上位の国はどこでしょう。
※世界経済フォーラム、国連の統計から筆者が作成
なんと、女性首相の国々が上位なのです。しかもSDGsの上位にも上がっています。
理由は数々考えられますが、女性リーダーになると、政策の視点が変わるということがあげられるのではないでしょうか?
奇しくも今回の総裁選は4人の候補者のうち、女性が二人で、男女半々になりました。保守自民党の中にあって、驚きです。
高市早苗氏、野田聖子氏は二人とも61歳、60歳(同級生) とそう若いとは言えませんが、東京都知事の小池百合子氏は69歳です。頑張っていらっしゃいますね。
✅総裁選の後に衆議院選挙あり
今回の自民党総裁選は自民党員と自民党国会議員にしか選挙権がありません。だからといって無関心でいいのでしょうか?
その後に衆議院選挙が控えており、自民党としては選挙に勝てるリーダーを据えたいという思惑があります。
つまり、私たち国民にもこの総裁選は無縁ではありません。
総裁選の行方を見つつ、与党の政策、反論する野党の政策を吟味しながら、誰に国のかじ取りを任せれば自分自身の生活が良くなっていくのか、未来の国づくりが良い方向に向かうのか、考えることが必要だと思います。
日本の女性リーダーのお一人、福島みずほさんに伺ったYouTube前編・後編をご覧いただき、ご参考になさってください。
今回は長くなってしまいました。最後までお読みくださり、ありがとうございました。
「クオータ制・世界の女性リーダーたち」について。
https://youtu.be/3vaqmORweKA
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