見出し画像

あの日、つるとんたんで。

はじめてのつるとんたんは、
北新地だった。

10年以上前に会社の先輩に
連れて行ってもらったのだ。

初めて食べたのは、
鴨と酢橘の冷たいおうどんだったと思う。
王道ではなく、
季節のおうどんだった。

やっぱり見た目のインパクトがすごくて、
あの時はインスタ映えなんて言葉なかったけど、
とにかく大きな器で楽しくなった。

洗面器みたいなうつわでおうどんを食べるって
みんな云うけど、洗面器より余裕で大きい。
この間は隣に座った幼児連れの家族が、
『〇〇ちゃん、このうつわに入れるで』とか
云っていて、
自分の鶏天のおうどんを食べながら
ちら見したら、
本当に入れそうだな。。。と思った。

洗面器っていうか、
もうたらいでは?


つるとんたんには
色々思い出がある。

大阪に仕事で初めて訪れた時に
件の北新地のつるとんたんに入ったのだが、
それ以来、
昼頃に仕事が終われば
つるとんたんへ行き、
深夜に仕事が終われば
つるとんたんへ、
みたいな大阪出張の過ごし方をしていた。

大阪、もっと色々あるだろうよ、って
大阪の方は思いますよね。
わたしも思う。

一度なんて、
堂島アバンザのジュンク堂書店に3時間くらいいて、
マンガの新刊を何冊も買い(出張で?!)、
つるとんたんのカウンターでおうどんを待ちながら
それらを読んでいるところを
後から店に入ってきた後輩に見つかっていたことも知らずに
次の日の仕事へ赴き、
『よしこさん、昨日一人でマンガ読んでましたよね、
つるとんたんのカウンターで』って云われる始末。

あの時読んでいた漫画、
銀魂だったなぁ〜。
何巻だったのだらう。。。

矢野顕子のコンサートが大阪フェスティバルホールで開催された日、
友達と夜につるとんたんで飲んだ。
久しぶりに会った友達と牛すじのどて煮を食べながら、
なんだか楽しくなってきて、
かなり飲みすぎたことを今でも忘れない。
次の日、海遊館まで歩いた道は
二日酔いの道であった。
一緒に行った友達は笑ってくれてたけど、
結構、戸惑ってたと思う。。。
ごめんよ、ありがとう。
そして、そんな彼女ももうお母さんなんだな。。。

初めて祖母と叔母と母とをハワイに連れて行った日、
わたしは羽田を出発する前に、
妹と二人でつるとんたんでお夕飯を食べた。
そのあとのハワイ体験はちょっと震えるものがあったのだけど、
ゆっくりご飯を食べられたのは
あの出発のつるとんたんだったな、、、と
今でも思う。
あの時が妹のはじめてのつるとんたん体験だったらしい。
今でも、いろんなつるとんたんに一緒に行ってくれる。

銀座のつるとんたんと
KITTEの近くにあるつるとんたんは
いつもものすごーーーく混んでいて
入ったことが無い。
北新地のつるとんたんが
あそこまで混んでいるのを見たことが無かったので、
はじめて銀座と東京駅であの行列を見た時は
結構引いた。。。
でも、そのうち入りたいと思っている。

7月2日はうどんの日だそうだ。
今日はそれを知って、
わたしの中のつるとんたんが急に浮上してきた。

この人生であと何回つるとんたんに行くのだろうか。

そして、このエッセイの中で
一体何回つるとんたんと書いたのか、
暇な方は是非数えてみて下さい。

数え終わった頃には、
呪文としてのつるとんたんが
あなたの心を静かに掌握しているはず。


しろくまʕ ・ω・ )はなまめとわし(*´ω`*)ヨシコンヌがお伝えしたい「かわいい」「おいしい」「たのしい」「愛しい」「すごい」ものについて、書いています。読んでくださってありがとうございます!