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つかう人からつくる人になろう!

みなさん、こんにちは。ハナラボの角です。
2019年4月から、武蔵野美術大学大学院構想研究科クリエイティブリーダーシップコースの学生になりました。なぜ大学院生になったのかは追々お伝えしていきますが、noteでは大学院の学びをできるだけシェアしていきます。お楽しみに。

「クリエイティブリーダーシップ特論」という授業では、さまざまな分野でクリエイティブリーダーシップを発揮している方々がゲストとして来てくださいます。4月10日、第1回目のゲストは、RE:PUBLICの田村大さん。まずは、RE:PUBLICの取り組みから紹介していきましょう。

RE:PUBLICとは?

田村さんが共同代表を務めるRE:PUBLICは、「持続的にイノベーションが起こる生態系(=エコシステム)を研究し(Think)、実践する(Do)、シンク・アンド・ドゥタンク」(RE:PUBLIC公式Webサイトより)です。福岡と東京に拠点を置き、地域の新しい価値を再発見するプロジェクトや産学連携プロジェクト、企業との新規事業開発など、幅広い分野で事業を行っています。

かつてRE:PUBLIC共同代表の内田さんからお話を聞いた中で印象に残っているのが「未来につなぐ ふくい魅える化プロジェクト」です。何らかの専門性を持ったメンバーが全国各地から集まり、デザインを学ぶ「XSCHOOL」を実施。各期20名ほどのメンバーが福井に通いながら約4ヶ月でプロジェクトを行い、実際に商品も生まれています。(現在は、XSCHOOL / XSTUDIOの2つに再編)。

何が素晴らしいって、提案だけでなく実際に形にしていることです。現在、「地方の課題を解く」プロジェクトは全国各地で実施されていますが、「解く」だけで「形にする」人はごく少数です。地域課題に向き合うことはシビックプライドを醸成すると同時に、関係人口づくりにもつながります。それはそれで意義はあるのですが、提案だけで形にする人がいなければ絵に描いた餅。宙に浮いて消えていった提案は山のようにあるでしょう(プレイヤーはこれを「誰がやるのか問題」と呼んでいます)。

こういった活動を見れば、RE:PUBLICが研究にとどまらない「ドゥタンク」と表現される理由がわかりますね。

XSCHOOLから生まれた商品「絵巻味噌」 https://re-public.jp/ より画像1

100%Userから脱却

RE:PUBLICのあり方は、田村さんが授業で話してくださった「100%Userから脱却」にもつながります。つまり、単なる消費者ではなく生み出す側に変化していくべきではないか、という投げかけです。

先進的なFab Cityであるスペインのバルセロナでは、地産地消の循環型社会実現のためにFablabを1万人につき1つ設置することを目指しているそうです。Fablab Japan Networkでは、Fablabを次のように定義しています。

ファブラボは、デジタルからアナログまでの多様な工作機械を備えた、実験的な市民工房のネットワークです。個人による自由なものづくりの可能性を拡げ、「自分たちの使うものを、使う人自身がつくる文化」を醸成することを目指しています。

Fablabの存在そのものが「100%Userから脱却」を促進しているんですね。繰り返しますが、地域課題に向き合い、解決策を提案すること自体はとても素晴らしいことです。そこからさらに一歩踏み出して、形にできる人が増えることで社会が変化していくのだと思います。

「つかう人からつくる人になろう!」

これは、2017年にハナラボでプロジェクトの学生メンバーを募集したときに、つくったキャッチコピーです。女子学生たちに、自ら生み出す人に変化してほしいという思いを込めて考えました。女の子たちのリーダーシップと創造力を育むことが、社会にどんな影響を与えるのか、これから大学院での研究を通して探っていきたいと思います。

▼Facebookで田村さんにメンションしたところ、ありがたいことに補足をしてくださいました!嬉しい言葉もかけていただき、感謝感謝です。

メンション、ありがとうございます😊 少し推しポイントがずれてるけど、それは角さんが学びとして得たことと違うのは当然だから、それでOKです。
一応、何が推しポイントだったのかをごく簡潔に書くと、僕らは無意識に消費社会の中で新たな可能性の目を見つけようとするけれど、そこは限界費用ゼロ社会の罠が仕掛けられている場所で、むしろ、消費社会の外側=文化の領域に希望を見出そうぜ!ということでした。その過程が「脱ユーザー」ということなんですよね。

ともあれ、角さんが今やってることと、ほとんど同じことを言ってます。是非、文化起業家として、がんがん前進していってくださいね!

▼上記に対して、「消費社会の外側に新しい文化を作っていくということなんですね。はい、私もそこを目指して前進していきます!」と間抜けなコメントをしたところ・・・さらに補足してくださいました。田村さん、ありがとうございます!!

ちょっと細かいのですが、「消費社会の外側に文化を作る」のではなく、「消費社会の外側にしか文化はない」ということなんですね。なので、消費社会の外側でいろいろやってみて、その結果、何らかの文化が生み出されることがある。そして、それが消費社会とのかかわりの中で、新たな事業機会に発展することがしばしばある、ってことを説明していました。そのあたりの話は、この記事にまとめていますので、よかったら見ていただけましたら!
https://link.medium.com/1fiyzlyHYV


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