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【妊活とキャリア】全てを中途半端にしてきた

最近、とてつもない不安に襲われることが多くなった。

そろそろ有給休暇の期間が終わり完全に無収入になる。大丈夫なのだろうか……?

不安を払拭するために始めたライティングのお仕事で見事に撃沈している。悔しい。不甲斐ない。そんな気持ちに毎日捉われて、その他の頑張りたいことまで疎かになってきている。悪循環だ。このままじゃダメだ。

とはいえ、この気持ちを上手に手放し消化するためには、やっぱり書くこと、話すことしかない気がするのも事実。溜め込みすぎて沈んでいくくらいなら、ギッタギタに薪をくべて燃やし尽くしてしまおうと思う。そして小さくなった燃えかすをかき集めて、手元に置いておこう。苦い経験として、そっと大事にとっておこうと思う。

挑戦した上で、大転倒している私をみせて、誰かのチャレンジの後押しをしたい。そんな気持ちもちょっとある。今日は、恥ずかしくて苦しくてもどかしくて悔しい。そんな私の心のうちを赤裸々に書いてみようと思う。

収入がなくなる不安に耐えられなかった

6月から絶賛有給消化中の私は、何もスケジュールが決められていない毎日に焦りと、ワクワクを抱えていた。

と言いつつ不安が7割。世間から取り残されているような心細さがいつも傍に息を潜めていた。不妊治療と言っても、仕事がなければ多くても週に2日、午前か午後の半日予定が埋まるだけ。その他の時間は言ってしまえば自由時間。何もしなくても普通に1日が始まって1日が終わっている。「私、何のために生きているんだ?旦那に養って貰うだけでいいのか?」だらだらと余った時間が大きな不安の波となって幾度となく押し寄せてくる。

仕事しよう。時間と場所に縛られない、自由に働ける安定感のある仕事。

思い立ったから、行動をしていた。大して読み込んだこともないメディアなのに、あたかも「定期購読しています」というような顔をして、面接にまで臨んでしまった。

あろうことか取り繕った言葉の数々には、妙に熱がこもってしまった。私自身も、この仕事がしてみたいと本気で思っているのだと錯覚するほど、熱弁をかましていた。

数日後、採用の連絡がきた。嬉しかった。私はまだ世間から取り残されていない、仕事をして収入のある私でいられると、思い込んだ。

それなのに、というよりもだからこそと言った方が適切なのだろう。いざ仕事を始めてみるとクライアントが何を求めているのか全くわからないまま、何度か書き直しを要求され、泣きたくなるくらい厳しい言葉でFBをもらってしまった。何度も何度も。同じ時期に仕事を始めたらしい数人のライターは、FBで褒められている。
それをみる度に焦りを感じて、どうすればいい?何をどう書けばいい?とどんどん深い海の底へ潜り込んでいくような気持ちになっていった。

妊娠できたかもしれない

そんなときにわかった「妊娠」。まだ安定期にはほど遠い「子宮のなかに『なにか』がいる」という事実。

恐ろしかった。このキリキリと追い詰めた精神状態で毎日を過ごしていいのか?「仕事をしていない私」を「収入のない私」を選択する勇気が今の私には必要なんじゃないか?

何を手放して何を得ようともがけばいいのかよくわからなかった。そんななかで続く、クライアントからの厳しいFB。私の力不足なのは受け止めた。妊活をしていなかったら、この苦しい経験をバネに、乗り越える方法を探して「この経験がきっかけで1皮剥けました」なんてシンデレラストーリーを思い描いて、どうにかもがき、粘り続けていたかもしれない。

私は「諦める」も「投げ出す」も嫌いだ。性に合わない。でも今はどうなのだろう。この信念のような強情な性格のまま突き進むべきなのだろうか。

出血をしていた

だらだらと苦しみながらも過ごした数日。いつも通りに記事を書き上げ納品し、厳しいFBを予想しながら憂鬱な気持ちになっていた朝。違和感を覚えてトイレに行った。出血していた。下着を通り越して履いていたジーンズのパンツにまで赤いシミができていた。

血の気が引いた。どうしよう。守れなかった。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。気が動転して仕事中の彼に電話をして、ひたすら謝った。ごめんなさい。ごめんなさい。守れなかった。ごめんなさい。私が、私が……。

彼は、病院に電話できる?俺も病院向かうから。誰のせいでもないよ。大丈夫だから。優しい言葉をかけてくれた。

私はずっと謝って、自分をいじめていた私を憎んでいた。「何であの時この求人に応募したの?」「何でできもしないことをあたかもできるように面接で語ったの?」「興味がないことを興味があると自分を騙して錯覚させていたの?」

何であのとき、どうしてあのとき。

そんな後悔ばかりが溢れてきて、「ごめんなさい」と繰り返すことしかできなかった。

検査の結果

出血に気づいて1時間後には病院にいた。血液検査と超音波検査の結果、まだ私の子宮のなかに「なにか」はいてくれていた。まだ動きもしない「なにか」。私はこの存在を全力で守らないといけない。ちゃんとそこにいてくれた「なにか」に感謝をして、仕事を辞める決心をした。

今1番大切にしないといけないもの

わかりやすく優先順位を見失っていた。できない私を認めることも、苦しい場所に居続けることもきっと必要な時もある。そんな経験を何度も繰り返してきたから、今の私があると言っても過言ではない。

でも、今は違うな。やっと気づけた。「逃げられない」私を卒業しよう。辛かったら「逃げよう」。逃げた私を許してあげよう。

私が私を大切にしてあげないと。私が私を大切にすることが、今は私以外の「なにか」を大切にすることに繋がるから。彼が喜んだ顔を忘れない。彼の家族が未来を生きる希望だと思ってくれたことを忘れない。私の両親が「おめでとう」と言ってくれたことを忘れない。

今は、私を最大限に甘やかすよ。きっとこれが今の私に1番難しくて、1番大切なことだから。

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