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第27話 主治医の薬剤ミス

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養護学校時代の私の生活に、話を戻したいと思います。

ある日、私は風邪をひきました。
国立療養所中部病院小児科の主治医が寝る前に、ペニシリン系の抗生剤を入れた点滴を処方したのです。

ですが私は小さな頃から、ペニシリン系とセフェム系の抗生剤は、アレルギーで使えないのです。
(ペニシリン系とセフェム系の薬が使えないということは、世の中の抗生剤の3分の2が使えないということです。)

私は医師を普通に信じていて、普通に部屋で点滴を受けました。
点滴を始めて、看護師も去ってから異変が起きます。
凄い自分の心臓の音が感じるんです。
【ドクンドクンドクン!!!】

普段、自分の心臓の音なんて感じませんよね?
でも頭まで響くような速い異音です。

私は直ぐに、これ以上入れちゃ駄目だ!!!とわかり、自分で点滴を止め針を抜きました。
そしてナースコールを押しました。

ショック症状です。

岐阜県の根尾谷淡墨桜です。
幹が9.1mもあり樹齢1500年程だそうです。

血圧が下がり、顔がバンバンに腫れ上がり、気管支も腫れ上がり息も出来にくくなりました。

看護師さんに支えられ、血圧低下の為トイレに行きたくなり行きますが、そこで意識を失いそうになります。
看護師さんに顔を叩かれ意識が戻ります。

処置室へ行き、息が出来にくく苦しくて転げ回ります。
当直医が来ました。
「あぁ、ショックだな。直ぐに楽にするからな」

息は出来るようになり血圧も回復してきました。ですが顔は腫れ上がったままです。

完全に主治医の医療ミスでした。

私は個室に入れられ、皆から見られないようにされました。
顔はなかなか元には戻りませんでした。スタスタ歩けるほどには、元気なのですが隠されたままです。
しかも主治医は来ませんでした。他の小児科医が診察に来てました。

私はその他の小児科医に
「早く治してよ!!!」
「治してあげたいよ!」
学校にも行かせてもらえず、個室に隠され、ベッドサイド教育も受けさせてくれない。
隠蔽なんて、許さない!
メラメラと怒りが込み上げます。

私はゆっくりながら顔の腫れが引いてきました。
管の交換のために、小さな頃からお世話になっている愛知県心身障害者コロニー中央病院の小児外科へ。
そこでエレベーター前で出会えた、小児外科に入院時の主治医に告げ口しました。ミスをされたと。

「ちゃんとあっちの医師にアレルギーの報告したはずだけどな。。」

そこで告げ口したからか、やっとミスをした主治医が診察で
「ごめんなさい」
と謝りました。
告げ口しなかったら、圧力をかけなかったら、謝らないつもりだったのでしょうか?
それから心の奥で、その医師は信じられなくなり、頼りにはしなくなりました。

風邪もひいちゃいけない。
薬は自分で全て確認しないと!
心に刻まれたのです。

自分の命を自分で助ける事ができてよかった。
経験は宝です。無駄は無い。
分かっていても殺されかけた事実は、酷いトラウマを残しました。
それから初めて会う医師には、睨みつけるほど簡単に信じない心になるのです。


助かったよ。
頑張ったね、1人で。
大丈夫、味方はいるから。

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