第68話 車の購入

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車の免許取得できた私は、車を購入することになりました。

車種は私が選んだわけではないのです。父が決めていました。
SUZUKIのジムニーです。何やら、軽車にしては車高が高く座席も良く、何より車体が強いのが父の目に止まっていたようで、父なりの愛情だったのです。

私は抗うことも無く、車屋さんで説明を聞き、汚れが目立たない銀色を選びました。他は車内でCDが聴けるようにすることや、保険のことなど、あれよあれよと決まりました。

障害者割引をしても160万円でした。
初めて自分の口座から大金を降ろしました。ローンを組むなんて、父の頭には無いのでした。
封筒に大金を持ち、お支払い。
ただ、マニュアル車を頼んだので届くのに時間を要しました。

トレニア
蒸し暑い時期に爽やかな顔を見せてくれます。

カーナビですか？ついてないです。何なら、窓はグルグル回すのです。
Jeepはどうなってるんでしょうかね？見てみたい。父が大きな車を乗っていたので、車高が高い方が慣れていて自分もよかったようです。

4ヶ月後くらいでしたか、ジムニーが届きました。
これでもう自分で管の交換に病院に行ける。透析にも行ける。
小さな一国一城の主です。
と思うのは間違いでした。ジムニーは父の会社(小さな下請けの鉄工所)のものだからです。

さて、乗って先ずは家の周りの道路を！と思ったのですが、私はチビ。クラッチが奥まで踏み込めません！おっとビックリ。座席を1番前にしても。クッションを背中とお尻に入れて調節。踏み込めました。

快適、快適。これで大雨の透析も楽になります。何しろ台風でも透析は休ませてもらえませんから。体調悪くても、這ってでも来てください！ですからね。腎不全て体の血液を正常に保てないのですから、仕方無いですよね。

自分を楽にする事と、楽しくさせる事がジムニーのお陰で出来るようになりました。
まだありました！親と兄妹への孝行です。母は食品の買い物は自転車で行っていましたが、着るものの買い物は、一緒に行くようになりました。

兄はNISSANの工場に勤めていました。昼夜逆転生活ですが若さもあり、しっかり勤めているようでした。
妹は小学生です。世界が少しずつ広がる時期。私が車で遊びに行く時は一緒でした。

自分にも若さがあり、行動範囲が車で広がりましたね。もちろん、高速道路は使わない程度の距離だけでしたけど。

免許とれた実感がやっと来たね。
不自由の中の自由！
工夫次第だよね。

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